子供達は夏休みであり、自由研究などのためにさまざまな体験をする時期だが、大人達も社会科見学に出掛けてみてはどうだろうか。

大人の社会科見学が静かなブームとなっている。BS朝日では、その名もずばり「オトナの社会科見学」という番組を毎週放送している。NHKで放送している「ブラタモリ」「探検バクモン」、TBSの「別冊アサ秘ジャーナル」なども社会科見学の要素を持った番組といえる。
また、クラブツーリズムでは「大人の社会科見学」というツアー特集を組んでおり、工場見学だけでなく、リニア鉄道館、セントレア滑走路、呉湾軍港クルーズなど多彩な施設見学のコースを提供している。
さて、今回は大人の夏といえば「ビール!」ということでビール工場の見学を取り上げることにしよう。
ビールメーカー各社が工場見学を受け入れており、関東だけでも図1に示す通り7カ所がある。

図1.首都圏でビール工場見学ができる施設

出典:各社Webサイトを基に作成

筆者はこれまでにキリンの横浜工場を何回か見学したことがあったので、今回は、サントリー武蔵野ビール工場を訪れた。サントリー武蔵野ビール工場は1963年に開設されたサントリー初のビール工場で、ここでは、ザ・プレミアム・モルツなどを製造している。

原料の1つである麦芽の展示

まずは、素材や製法についての紹介映像を観て、その後ガイドツアーとなる。ツアーの最初は、3つの素材である水・麦芽・ホップの紹介および展示である。サントリーでは、自然の地層によってろ過され、地下深くから汲み上げた天然水を使っているとのことだ。麦芽は、実際に手に取ることができ、食べてみることもできる。食べてみると、香ばしくビールのつまみにもなりそうだ。ホップは100%欧州産のアロマホップを使っており、さらに、香り高いファインアロマホップを加えることで、華やかな香りを実現しているそうだ。