内山悟志の悠々快適エイジレスライフ

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第26回
一日乗車券を使って都内観光を楽しむ(後編)

前回は、都内で利用できるさまざまな一日乗車券について紹介したが、今回は、筆者が実際に行った「都営まるごときっぷ」の旅を紹介することとしよう。

出発地は新宿だ。今回の一日乗車券の旅の1つの目的は、日暮里・舎人ライナーに乗ることなので、なんとか日暮里を目指したい。しかし、日暮里駅にはJRと京成電鉄の本線が乗り入れているが、いずれも「都営まるごときっぷ」では乗車できない。


向島百花園

そこで、前回紹介した「みんくるガイド」で都営バスの路線を調べたところ、亀戸駅前と錦糸町駅前からの路線があった。そこで、都営新宿線の西大島から都営バスで亀戸駅を目指すことにした。東京メトロやJRに乗れないという制約があることは、普段であれば煩わしいと感じるところだろうが、今日は「都営まるごときっぷ」だけで行くと決めたら、その制約を楽しむというのが、この旅の醍醐味の1つだ。


亀戸からは日暮里まで都営バス1本で行けるのだが、せっかくのぶらり旅なのでどこか寄り道をしたい。そこで「ちかとく」を調べると、その路線の途中に向島百花園があることを発見した。しかも、「都営まるごときっぷ」などの一日乗車券を見せると150円の入園料が120円に割引となるとのことだ。百花園は、1805年(文化2年)に開園した歴史ある庭園で、国の史跡および名勝に指定されている。梅、ハギ、春の七草、秋の七草、セツブンソウ、カタクリなど約230種の草木類が見られることで知られる都会のオアシスだ。「都営まるごときっぷ」の旅でなければ、出会うことのなかった場所ではないだろうか。水辺の涼しさと緑に癒されて、また同じバス路線で日暮里に向かった。

日暮里も乗り換えなどでは使ったことはあるが、あまり立ち寄ったことのない駅だ。駅前には太田道灌の鷹狩りの銅像が建っていたが、道灌がこの辺でよく鷹狩りをしたことに由来しているとのことだ。日暮里が道灌ゆかりの地だったとは知らなかった。
さて、いよいよ旅の目的の1つである日暮里・舎人ライナーに乗車する。もちろん、ライナーも「都営まるごときっぷ」で自由に乗り降りできる。日暮里・舎人ライナーは「ゆりかもめ」と同様に無人運転なので、先頭車両の最前列席に座ることができる。

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