第28回
床拭きロボット「ブラーバ」の実力のほどは
2014.10.21 [内山 悟志]
iRobot社のルンバに代表されるロボット掃除機はよく知られるようになったが、iRobot社からフローリング床などの水拭きが可能なロボットが新たに発売された。さっそく、使ってみた感想をレポートする。
実は、筆者はお掃除ロボットの長年の愛用者であり、前シリーズのコラム「内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ」においても、第44回「お掃除ロボットで楽々クリーンライフ」から第47回「お掃除ロボット選びのポイント」まで4回にわたって取り上げた。これまで、シー・シー・ピー(CCP) 社のSO-ZI 901、同903プレミアム、iRobot社ルンバ760と、歴代3台のロボット掃除機を利用してきた。筆者のように留守がちな住人にとってロボット掃除機は、今や欠かせない生活用具となっている。ルンバなど通常のロボット掃除機はその名のとおり掃除機であり、床の埃や髪の毛などを吸引するものである。これに対して、iRobot社は2014年7月に新たなコンセプトの製品である床拭きロボット「ブラーバ」を投入した。
ルンバとブラーバ
ブラーバは、フローリングやタイルといった固い床面を、雑巾やフローリング用モップと同じように拭き掃除するものであり、上位機種のブラーバ380は乾拭きと水拭きの両方に対応している。筆者の自宅は、全面フローリングであるため、ブラーバにぴったりの環境だと思い、早速購入して試してみることにした。
ブラーバの筐体は、24.4cm×21.6cmの四角形でルンバと比べてもかなり小さい。
実際に稼働させてみて、まず驚いたのはその静かさだ。ルンバと違って吸引機構やブラシを回転させるモーターがないため、動作音が非常に静かで、在宅中に稼働していても全く気にならない。
ブラーバは「ノーススターキューブ」と呼ばれる貯金箱のような小さい箱が司令塔になり、そこから天井に向かって照射される赤外線をブラーバ本体のセンサーが認識することで、部屋の形状をマッピングして動く。また、本体前部にもセンサーが付いていて、家具や段差を認識して折り返したり、障害物を回避したりしながら進むようになっている。
ブラーバ380には、乾拭き用と水拭き用の2つのタイプのアタッチメントが付属している。水拭きの場合、付属のウェットクリーニングパッドに水を入れて、専用クロスをマジックテープで装着する。ここから少しずつ水を補給しながら、人間が雑巾がけをするときのように前後に動いて掃除するので、掃除中に布が乾くことはない。
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