第1回
時間が経っても豆が黒くならない!? 基本の豆ごはんレシピ
2015.04.14 [三輪 桃加]
4月に入ると、スーパーの野菜売り場も、青々とした元気な野菜が並ぶようになりますね。豆類もその一つ。豆類と言えば一般に大豆とか黒豆を思い浮かべがちですが、新緑の季節になると莢の青い、えんどう豆やスナップえんどう、ソラマメと種類も豊富になってきます。今月は“豆ごはん”でお馴染みのえんどう豆の歴史と、時間が立っても豆が黒っぽくならない、基本の豆ごはんの炊き方をご紹介致します。
■「えんどう豆」の歴史
えんどう豆の歴史は古く、諸説はありますが、原産国はメソポタミアとされており、紀元前7,000年頃には栽培されていました。エジプトのツタンカーメンの墓からもえんどう豆が発掘されています。紀元前の時代にヨーロッパ各地や中国大陸にも伝わり、日本には中国の遣唐使から西暦900年(平安時代)ごろ、伝わったという説が残っています。江戸時代に入ると、栽培が本格的になり、その頃から和食ではお馴染みの“豆ごはん”や“卵とじ”などの代表料理が誕生していたようです。豆ごはんは江戸時代の料理帳には「青豆めし」(せいとうめし)として記述が残っているそうです。
■「えんどう豆」の特徴
えんどう豆は成長過程で、違った食べ方や野菜として出回っているので、特徴をしって、お料理の用途によって使い分けてみましょう。
・豆苗
えんどう豆の芽は、「豆苗」としてカイワレ大根などと一緒にスーパーのスプラウト売り場に並んでいます。
・さやえんどう
えんどう豆を若いうちに収穫して莢(さや)ごと食べる野菜で、絹さやとも呼ばれるものです。
・スナップえんどう(スナックえんどう)
アメリカから伝わった野菜で、莢ごと食べれるのに、中の豆はグリーンピース同様に食べられるという品種。近年人気のある品種です。
・グリンピース
豆ごはんや冷凍食品に使われる品種で、ここまで成長すると莢が硬いので中の豆だけ調理に使われるようになります。
・えんどう豆
育ちきって、成熟したえんどう豆で、色は黒っぽいものもあり、みつ豆や五色豆などのお菓子として用いられます。
この5種類が一般に「えんどう豆」と呼ばれるものです。サラダから豆ごはん、和菓子と幅広く活用されるのが特徴です。
■「えんどう豆」の栄養など
“豆苗”の芽の青い部分には葉酸やビタミンKといった、莢付のえんどう豆からは摂取量が少ない栄養素が補えます。ビタミンKは加齢と共にもろくなる骨や歯、爪などを健康に保つ効果が期待できるでしょう。
“さやえんどう”や“スナップえんどう”、“グリーンピース”などの青い豆として食べる品種は、緑色が濃くカロテンの量も多いので、緑黄色野菜に分類されます。カロテンは体内でビタミンAに変わり、冬の間に傷んだ内臓の修復に役立ちます。ビタミンCも含まれるので、ビタミンAと共に各器官を健康に保つでしょう。また豆の部分のタンパク質量が多く、ビタミンCと共に、体内のコラーゲン量を増やす効果も期待できます。シワやシミの改善や予防となるでしょう。
成熟した“えんどう豆”は乾燥した状態で売られており、ほとんどか黒いものです。色が変わっている分、カロテンやビタミン類はさほど含まれていませんが、タンパク質が摂取できます。
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