人生を謳歌する糖尿病生活のススメ

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第3回
一病息災!山登りでハツラツと生きる70代糖尿病患者Uさんの場合

月10回の山登りには運動療法以上の効果がある

Uさんは70代の男性。
東京で会社を経営していたが、数年前に引退し、現在は八ヶ岳のふもとにあるセカンドハウスで悠々自適の晴耕雨読生活を送っている。

美食家で食べることが大好き。
初めて牧田医師のクリニックを訪れたときは、どっしりと貫録ある体型で、ヘモグロビンA1c(過去1~2ヶ月間の平均血糖値)は7~8%(6.1%以上が糖尿病)。体脂肪率も30%をオーバーしていた。

一線から退いたのを機に、糖尿病治療によいスポーツを始めたいとかねがね考えていたUさんは今、山登りにはまっている。

「三日坊主になったらかっこ悪いですからね。興味が持てて、楽しんで続けられることを考えた結果、山登りを選びました。
スポーツといっても誰かと競うわけではなく、マイペースでやれる。
それに春の山菜、秋のキノコのように、食い意地が張っている人間にはたまらない楽しみがあるのも気に入っています」(Uさん)

八ヶ岳界隈は登る山に事欠かない。
Uさんは週に1、2回は2,000m級、月に1回は3000m級の山に登っている。
体型も引き締まり、現在の体脂肪率は20%。
ヘモグロビンA1cは5.8%になった。

「山登りには、運動療法以上の効果もあると僕は思っているんですよ。
だって、週末に3000m級の山に登ろうと思ったら、ごく自然に体調管理に気を使いますよね。登る山のことを調べながらスコッチウィスキーをちびちびやったとしても、絶対に飲み過ぎたりはしません。早寝早起き(笑)。
畑仕事だろうが買い物だろうが、山登りのためのトレーニングと思えば楽しさが倍増します。
運動効果で血糖値が下がり、糖尿病のコントロールに成功しているというのは確かにあると思うんですけどね、それだけじゃないんです」(Uさん)

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