第6回
「影富士」富士山頂上
2011.08.02 [小岩井 大輔]
8月下旬 Canon EOS7D 28-80ミリ F8 AE
富士登山もシーズン最盛期を迎え、今夏も富士山はたくさんの登山者で賑わっています。皆さんいろいろな想いを担いで登頂され、日本一の頂を満喫されているようです。私も、日々の出会いに感謝し、山頂生活を頑張ります。
「富士山に登っていて富士山が撮れるの?」とよく聞かれるのですが、私にとっては、空、雲や溶岩、全てが富士山だと考えています。それは富士山があるからこそ存在する空だからです。富士山頂は、富士山をからだ全体で感じられる場所です。
その中でも、富士山から富士山が見える現象があります。それは、影富士というものです。
もちろん影なので、日の出時は西側(南アルプス方面)、日没時は東側に現れます。両者とも、太陽を遮る雲がないことが条件です。太陽の位置が低いほど影富士が伸び、荘厳になります。
作品は夕方の影富士です。山頂にある八峰のうちの成就岳から撮影しました。成就岳には約2mの火山弾があり、太古のエネルギーを感じられる場所です。影の頂は相模湾を越えて房総半島へ達しています。山頂は常に風が吹いているので、三脚や手ブレ補正機能を使用し、ブレ対策をしましょう。
あの、先端で生活していると思うと本当に不思議な気分になります。
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