写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

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第18回
桜とその場の風情を上手に表現しよう!

前回のレッスン17では、桜の花を比較的アップで捉えて、暗めの背景を選ぶことで桜の色彩を際立たせる撮影方法について説明しました。
今回のレッスンでは、少し捉え方を広げ、桜の周辺にあるものも一緒に写すことによって、その場の桜の存在感や風情を表現する撮影方法についてお伝えします。
立派な桜の木を見ると、その美しさに見とれるあまり、桜の木の全体を写すだけになってしまう方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は、レッスン2でお伝えした『「何か」と「何か」をセットにして撮影することを意識する』ということも思い出してみてください。
桜の木1つだけでなく、その場にある他のものもしっかり意識できると、そこで撮影する写真のバリエーションは一気に広がります!

■桜に彩りを添えてくれる別の被写体にも着目してみよう!

桜の木だけを大きく捉えて、その美しさや枝ぶりを強調することも一案です。ですが、それでは、そこでご自身が感じた雰囲気のようなものは伝わりにくいかもしれません。その場のその瞬間の風情や特徴のようなものが何かないか・・・という視点で周囲を見渡してみると、桜に彩りを添えてくれる別の被写体が見つかるかもしれません。


【写真2】


【写真1】


【写真1】は、桜並木の隣に菜の花畑が広がっている場所で撮影しました。青空を背景として、桜の木の一部を写しつつ、どんな場所にこの桜があるのかが伝わるように、この場の特徴である菜の花畑を入れました。

【写真2】は、雨の日に撮影したものです。空はどんよりとして暗い雲に覆われていて、桜が鮮やかに感じられるような明るさではありませんでした。そのため、空は全く含めていません。カラフルな傘をさして桜を見ている人の様子が、何よりこの日らしいこの場の風情だと感じさせてくれます。



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