第6回
広がりのある景色の迫力を表現しよう!
2014.04.15 [秋野 深]
そろそろゴールデンウィークや夏休みの旅行に思いを馳せている方もいらっしゃるのではないでしょうか? どんな感動や驚きを体験できるか・・・旅行前に想像を膨らませるだけでもワクワクしてくるものです。そんな楽しい旅先での様々な思い出の場面は、しっかりと写真で残しておきたいですよね。
ところが、実際には、撮った写真を後で見返した時、旅先での感動をうまく残せていない・・・と感じたことがある方は多いはずです。
私たち人間の視野は非常に広いので、写真に撮ろうとする時点でどのみち視界の中の一部分だけを切り取ることになってしまいます。ですので、実際に撮った写真を見てみるとこぢんまりとしてしまう印象は否めないかもしれません。
そのため、迫力や奥行きを写真で表現しようと思うとやはり工夫が必要になります。今回のレッスンでは、旅先での感動をうまく表現していただけるポイントをお伝えしていきたいと思います。
■広角ズームを使って遠近感を強調しよう!
【写真1】
スケールの大きさを写真で表現するために大切なことは、前回ご紹介した望遠ズームとは反対側のズーム、広角ズームの特徴を知って、それをうまくいかすことです。
広がりのある風景を撮ろうとする時に広角ズームにしたくなるのは自然なことです。広角ズームは単に広い範囲を写しているだけではなく、見た目以上に遠近感を強調できて、独特の迫力を表現することができます。
【写真1】の手前の花と奥の山をよく見比べてみてください。手前の花は、奥の山に比べると、ずいぶん大きく写っています。この場に立って人間の目で見ても、実際にはここまで花は大きく見えてはいません。
つまり、写真の中では、手前にあるものが私たちの目で見ているよりも大きめに、遠くにあるものが小さめに写っているのです。広角で写すと、このように手前の部分の広がりや遠いところへの奥行きを強く感じさせてくれる描写になりやすいのです。この特徴を意識して使うことが大切です。
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