写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

バックナンバー

第7回
旅先で出会う人の自然な表情を撮ろう!

旅は新鮮な出会いの連続です。初めて目の当たりにする風景、初めて歩く街、初めて口にする食べ物、そして・・・初めて訪れた土地で出会う人々。

旅先で撮影した人物写真は、見返していても楽しいものです。その人と交わした言葉や声が具体的に思い出されることもあるでしょう。また、「今はどうしているかな」とその人の近況に思いを馳せることもあるでしょう。

しかし、人物の撮影に難しさを感じる方も多いようです。

よくこんな声を耳にします。
「子供を撮ろうとしたら、整列して直立不動になったり、Vサインばかりだったり(笑)・・・」
「どうしたら自然な表情を撮れるのでしょうか?」
もしかしたら、写真を撮ることばかり考えていませんか?「自然な表情」を無理して作らせようとしていないでしょうか?
相手は旅先で偶然出会った人々。何はともあれ、その時間を大切にすることから始めてみましょう。


撮影する前に、まず「コミュニケーション」

旅行者らしき見知らぬ人から、仮に礼儀正しく「写真を撮ってもいいですか?」と尋ねられたとしても、写真を撮られる側にしてみれば、警戒心や緊張感を持ってしまうのはある意味当然かもしれません。ましてや黙っていきなり撮影・・・では、マナーの問題になってしまいます。 写真を撮る、撮らないは別にして、人と人が出会うわけですから、まずは相手とのコミュニケーションです。海外で言葉がうまく通じない場面だったとしても、自分の名前を教えてみたり、自分が相手に対して関心を持っているということをジェスチャーや表情を駆使してどうにか伝えたりすることはできると思うのです。挨拶だけでも現地の言葉を覚えておくとコミュニケーションも始めやすいですよね。そうして自分と相手との間に短時間でも少し自然な雰囲気ができてくれば、より撮影もしやすくなり、快く応じてくれるのではないでしょうか。

コメント