第27回
尾崎紀世彦をしのんで
2012.10.09 [島 敏光]
2012年5月30日、
僕の先輩であり、友人でもある尾崎紀世彦がこの世を去った。
歌手としてはもちろん、人間的にも大好きだった。
シャイな気取り屋で、一見とっつきにくいが、
実は親しみやすく、ユーモアがあり、人なつっこい。
死亡記事の出た翌週、
山野楽器で彼のCDを探したが、
残念ながらその時はまだ置いてなかった。
数ヶ月後に改めてのぞいてみると、
追悼盤こそ出てはいなかったが、
沢山のCDが入荷していた。
ザ・プレミアム・ベスト、23曲入り2300円。
エッセンシャル・ベスト、15曲入り1470円。
ゴールデン・ベスト、23曲入り1980円。
とベスト盤が何と3種類。
その他、2~3種類がズラーッと並んでいる。
僕はその中からゴールデン・ベストを選んだ。
入っている曲はほとんど同じで、
3枚のベスト盤の中では1曲あたりの単価が一番安い。
キャッチコピーは
豪快に歌い上げる、見事な歌唱力。
確かに尾崎紀世彦、は豪快に歌い上げ、
とてつもない迫力がある。
しかし、その半面、ステージでは甘く優しく
押さえ気味に歌うこともある。
そのどちらもが唯一無二なのだ。
CDでは彼の魅力である迫力満点の歌声が
強調される曲が多い。
また逢う日まで
ゴッドファーザー~愛のテーマ
五月のバラ
ラブ・ミー・トゥナイト
マイ・ウェイ
などなど
改めて聞き直すと、歌詞には説得力があり、音程は完璧。
低音にも高音にも気品がある。
晩年の尾崎紀世彦は、
テレビへの出演回数は減ったものの、
その歌唱力は全盛期よりも心にしみた。
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