第16回
聞く技術=傾聴について
2014.07.16 [西澤 史子]
口は一つで耳は二つ。
つまり人は話す二倍、人の話を聞くように出来ていると言われています。
確かに「話す3割、聞く7割」位が円満な人間関係を構築する上でバランスがいい分量でしょう。どんな人も一番興味があり、関心を持っているのは自分自身についてです。だから誰かと雑談をする場合に、その“相手”に関する話が無難な話題となりますが、人は誰も触れられたくない事や話題があるのでここを上手に避けて会話をしていくことが大切です。けれど、これは中々難しい。特に”話し上手“を自他ともに認める人程、この地雷となる”相手が触れて欲しくない話題“に振れてしまう確率が高いのです。顔で笑って、心で泣いてではありませんが、笑顔で会話を続けてくれているからと言って安心していると、いつの間にかひんしゅくを買っていたり、傷つけている場合がありますので要注意です。
そんな”相手が触れて欲しくない話題“を探りながら話を続けるより、相手の話をしっかり聞き、何が地雷か把握した上で会話をした方が、円滑なコミュニケーション関係を築く事ができるでしょう。
今回は話をしっかり聞く技術、“傾聴“について説明していきます。
「傾聴」はコミュニケーションスキルの一つです。人の話に対して注意を払い、深く丁寧に耳を傾けることです。「傾聴」のポイントは自分の訊きたいことを訊くのではなく、相手が話したいこと、伝えたいことを、相手に寄り添う態度で真摯に聴くという点です。
この「傾聴」には中心的な5つの技法がありますので一つづつ説明していきます。
1.共感傾聴 相手に共感し、肯定的なリアクションで話を聞きます。相手の話に関心をもっている姿勢やアイコンタクトを使い共感を示します。
2.沈黙対峙 話し手が沈黙した時、無理に話を繋がない様にしましょう。沈黙は相手が話を整理したり、考えをまとめている場合が多いのです。
3.感嘆受容 ええ、なるほど、はいやうなずきで相手の話をしっかり聞いている事を意識的に伝えます。
4.事柄返信 話の大切な部分を聞き手が言葉を繰り返す事で受容を示します。
5.感情返信 特に相談事の場合、この感情返信はとても重要です。相手の感じた感情を繰り返す事で相手への受容と共感を表します。
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