第14回
〜一期一会~ once-in-a-lifetime in Swiss 国境を越えて
2011.10.18 [藤井 寛子]
「Institut Villa Pierrefeu」
毎年、私はスイスの母校に出向き、“International Etiquette & Protocol”の更新をしている。今年は6月から約2カ月間の研修だった。ここには、世界各国の女性たちが、世界主要国の最新の国際儀礼とエチケットを学びに集まってくる。
世界情勢の表れだろうか、今年は例年になく、インド・中東(ドバイ・カタール)からの女性が多かった。これらの国々の人だけでなく、例えば、カタールで働くフランス人などもいた。
女性たちの多くは、国家機関・医療機関・流通・法律・銀行・教育・食…、と様々な分野で活躍しており、国や企業から大きな使命と責任を背負っている、いわゆるビジネスウーマンたちだ。だが、中には、これから社会に出て働く若い女性たちもいた。今後、彼女たちの多くは、国を背負っていくような存在になるのであろう。
数年前までは、生徒は、王室・皇室・外交関係の女性が主だった。世界情勢が刻々と変わる中、優秀な「働く女性」、しかも「世界で活躍する女性」が増えたと肌で感じる。
では、何故このような女性たちが、このスイスの「Finishing School」に集まるのだろうか。その同じ疑問からか、今回の研修は、世界のメディアからの取材も多かった。 昔で言う「Finishing School」=花嫁修業のイメージと、今、実際に行われている授業内容(カリキュラム)の違いを表すものでもあったようだ。
私のマナー講座の1つである「国際人として知っておきたい最小限のルール」の冒頭でいつも、「習慣や宗教が違った者同士が、コミュニケーションを図るにあたり、相手のこと(国)を少しでも理解した上で、意思疎通を図れば、全く知らずに行うよりはスムーズにことが運ぶ。それは、ビジネスにおいても社会生活においても同じ。」と、話している通り、グローバル化が進んでいる今こそ、この“International Etiquette & Protocol”の必要性、重要性を強く感じる。
コメント