第21回
品格が求められる「お酒のマナー」
2012.03.27 [藤井 寛子]
西洋料理を召し上がる際、同時にワインやシャンパンを楽しむことも、スマートな振る舞いの一つといっていいでしょう。
それでは、ワインやシャンパンを口にする時、一体どのようなことに気をつけるべきでしょうか?それは、「グラスの扱い方」と「客同士でお酒を注ぎ合わないこと」です。
「乾杯!」と言って、グラスとグラスを合わせて音を出す場面をよく見かけますが、実はマナー違反です。グラスは、高級なものほど薄く繊細で壊れやすいのです。
正式な場のみならず、ご友人宅でもなるべく音を立てて乾杯するのは控えましょう。あなたのご友人は、すてきなグラスでお酒を楽しもうと思っているかもしれませんから。
では、乾杯をしないなら、どうすればよいでしょう。それは、グラスを胸の高さに軽く持ちあげればよいのです。
そして、持ち方にもご注意を。ワイングラスやシャンパングラスの細い脚の部分を「ステム」と呼びますが、グラスを持つときは、このステムを持って飲みましょう。
理由は、皆さんがご存じの通り、グラスの上の方を持つと、手の熱でお酒がぬるくなってしまい、本来の味が損なわれてしまうことと、指の皮脂がつくことでグラスを汚してしまうことがあるからです。
次に、お酒を酌み交わすことについてですが、これもマナー違反にあたります。和食では、客同士でお酌し合うことが一般的ですが、西洋料理では、まず客が自分でお酒を注ぐことはないと覚えておきましょう。
基本的には、プロに任せるのがマナーです。
グラスの飲み物が無くなったら、お店の人に手で合図をするか、「ワインをお願いします」などと声をかけるのがよいでしょう。
では、グラスにワインやシャンパンを注いでもらう時、あなたはどうしますか?
注ぎやすいだろうと、テーブルからグラスを持ちあげていませんか?ワインは立ったまま注ぐため、グラスを持ちあげられると注ぐ側は注ぎにくくなってしまいます。また注いでもらう時、グラスに手を添える人も見かけますが、それもお店の人にとってはやりにくくなる場合があるので、避けましょう。
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