第12回
「Natale」はイタリアンで
2011.12.13 [栗本 清]
今年も残すところあと2週間あまり。アッという間の1年でした。
2011年は、東日本大震災、原発、節電、円高、西日本の水害・・・と、元気がなくなることばかり起きた1年でしたね。
レストラン業界も、原発問題から食の安全が問われ、さらに節電、野菜不足、野菜の高騰などで大打撃の1年でした。
2012年は皆さんが笑顔で過ごせる1年になるといいですね。
さて、新しい年を迎える前に、街路樹や高層ビル・ホテルは、色とりどりのイルミネーションで飾られています。
そうです!「Natale」のシーズンです!
今年のクリスマスは週末なので、どのように過ごすか、皆さんはもう考えていますか?
3連休なので、どこかお出かけに行かれる方、レストランでお食事を考えている方は、もうご予約はお済みですか?
まだ何も考えていない方は、ぜひ「vegitalia代官山」(※)で僕のクリスマス料理を食べにいらしてください。まだご予約は受付け中です。(笑)
今回のコラムのタイトル「Natale」とは、イタリア語でクリスマス。ここで少しイタリアの「Natale」のお話をいたします。
カトリックの総本山イタリアにとって「Natale」は、日本で例えるならお盆かお正月のようなものなんです。
もちろん12月25日は祝日。翌日の26日はSt.stefano(聖ステーファノ)の祝日。合わせて2連休となります。
イタリアのほとんどの企業が「Natale」をはさんだ数日間は休業になるので、家族はもちろん、普段あまり顔を合わすことのない親戚などが一同に会する特別な日です。「今年はどこの家に集まろうか?」「何を食べようか?」なんて、夏のバカンスが終わったころから始まる一大イベントなんです。
家の中も、イルミネーション、ツリー、そして「プレセーペ」で飾られます。プレセーペとは、キリスト誕生の場面を人形を使って再現したものです。毎年、各家庭で工夫をして楽しむようです。
24日は集まった人々と夕食を楽しみ、夜中の12時にはミサのために教会へ向かいます。
さて25日「Natale」当日。街は静かで昔の日本の元旦のようです。
まずは昼食。アンティパストには、その夏に作った「オリーブオイル漬け」や「酢漬け」など。
そしてパスタなどが続いた後は、待望のドルチェ!「パンドーロ」や「パネトーネ」(いずれもクリスマス特有のお菓子)。エスプレッソを飲みながらビスコッティ(固焼きビスケット)。
繰り返し食べる、食べる・・・ノンストップ!おしゃべりやカードゲームを楽しみ、夕食までそのまま続行なんです。
ちなみに、日本では考えられないと思いますが、レストランもお休みになるので、僕もイタリアにいた時だけ、「Natale」を友人と楽しむことができました。
では今回は、「Natale」を自宅で過ごそうと考えている方に、メイン料理をご紹介いたします。(レシピは次のページ)
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