第24回
結ばれてできている…(その2)
2013.03.26 [田中 造景]
立春が過ぎて、もう1カ月が過ぎました。
春・春・春とメディアなどでは言うけんど、まだまだ朝晩は寒かよね~。
二十四節気では、3月始めに啓蟄(けいちつ)が過ぎ、先日春分が終わって、次に清明が来るがよ。
まず樹木君たちが動き始め、その少し後に虫君や動物君が冬眠を終えて出て来よる。
一年は二十四節気ごとに分かれているが、ちゃんと結ばれとる。冬から春へと結ばれておる。
これから海の水温も南から温かくなってきよるんよ。海の水温が上がると、蒸発した海水が上昇して雲となり、エネルギーとなる。そして風が出てきて、南から北へ吹く。吹いた風は雲を動かし、沖縄・九州へと流れ、山にひっかかる。山にひっかかると、山の冷たい空気と交わって雨雲となり、雨が降る。
写真は、3月始めから桜が散る4月の始めころの時期です。
海も空も山も雲も、ちゃんと結ばれてできとるね。自然はすべて結ばれて、生き物すべてに恵みを与えとるんよね。
結び目は決してちぎれたりはせんよ。自然もちぎれたくないから、強く結びついているんよね~。
それが「ATARIMAE(あたりまえ)」の原理だと、僕は思う。
この「ATARIMAE」のつながりに基づき、地球は動き、生きとるんよね。そして、太陽系の中では小さい微粒子ほどの地球でも、宇宙とちゃんと結ばれて動いている。地球が宇宙と結ばれているから、地球上の植物が育ち、虫や動物や人間も育つことができている。
「ATARIMAE」のことじゃけど、現代社会人はそれを忘れおるがよ。
結ばれていることがちぎれそうになったり、急にちぎれたりすると、人間はすぐに不安になり、苦しくなる。逆に、ちぎれたことが嬉しいときは、そもそも結ばれていなかっただけ。
今、この「ATARIMAE」のことを考えるだけで苦しく、窮屈になってしもうとるということは、結ばれているありがたさを忘れてしまっちょるだけのこと。
しかし、この「ATARIMAE」は意外と簡単で単純なものかもしれんね。
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