今さら聞けないワインの話

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第20回
安くて美味!ニューワールドワインのすすめー3(ケンゾーエステイト編)

前回に引き続き、オーパスワンと同じくカリフォルニアはナパ・バレー生まれのワインについてお話します!

■ケンゾーさんって誰?

皆さんは、「ケンゾーエステイト」という名前を聞いたことがありますでしょうか?「ケンゾー」と、日本人の名前が付いています。ナパ・バレーなのになぜ?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?これは、日本人が手がける素晴らしいワインを生み出す、あるワイナリーの名前なのです。
それは、アミューズメント産業で成功を納められたカプコンの会長・辻本憲三氏が一から手がけ、自ら経営もされている、こだわりあるナパ・バレーの広大なワイナリーが「ケンゾーエステイト」。といいましても、そもそもアミューズメントパークのために購入された土地をワイナリーに転身させたとのこと。それを伺った当初は、かなり驚きました。
しかし、その土地がブドウ作りに非常に適しており、豊富な水にも恵まれていたことからワイン作りを決意されたとお聞きし、今はそのご決断が正しかったと誰もが思っているはずだと確信しています。

4年前、このワインが日本に入って来たばかりのとき、知り合いから「すごいワインが手に入ったから…」とお誘いを頂き、飲むことができました。日本人がナパ・バレーで作っているということにも驚きましたが、何よりこのクオリティの高さに驚きました。
私が頂いたのは、ファーストヴィンテージ2005年の「rindo(紫鈴)」と「ai(藍)」でした。当時は、初めて出会ったワインでしたので、ワイナリーのことも知らず、色々と教えて頂く一方でしたが、ネーミングの美しさとエチケット(ラベル)のセンスの良さにうっとりしたことは、今でもよく覚えています。

■「rindo(紫鈴)」「藍(ai)」そして…

「rindo(紫鈴)」は、カベルネソーヴィニヨンとメルローの深みある果実味が特徴的で、大変バランスが良く、寝かせれば高級ボルドーワインのように素晴らしい味わいになると思われます。
秋の晴天のときに見られるリンドウの花のような色合いに似ていることから、この名前が付けられたそうですが、この発想も日本人ならではのように思います。本当に美しい名前ですよね!
「ai(藍)」は、カベルネソービニヨン主体で、特級畑から取れるブドウのみを使用して作られる、さらに高級なワインです。ブドウは、気候や温度の違いで出来上がりが変わってしまう藍染めと似たところがあることから、この名前が付いたそうです。

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