第8回
ハンゲショウはややこしい
2014.07.16 [西原 升麻]
日本の文化にはそれを織りなす要素としていろいろなものがありますが、その一つに季節の四季が挙げられるでしょう。俳句では季語が用いられ、生活の中では季節の言葉として、春分、夏至、秋分、冬至、大寒、立春、啓蟄などがよく使われます。これらの言葉は全て二十四節気と言う四季を6分割した言葉から来ています。そして、それを更に細かく分けた七十二候という季節の言葉もあります。
立春の中の「東風解凍」、春分の中の「雀始巣」などがあるそうですが、私の知らない言葉ばかりです。ただその中で「半夏生」だけは植物の名前と同じなので唯一知っている言葉です。半夏生はハンゲショウと読みます。
半夏生は夏の中頃に白い葉が出て来ます
季節の言葉がそのまま名前になっている風変わりな花ですが、見た目も少し変わっています。実は花が咲く頃に、一部が白い葉が出てくるのです。葉の出始めや、株が若い時は白くはなりません。白い箇所は少しのものから大部分のものまで様々で、平均すると半分位という少しいい加減なお化粧みたいです。そのためかこの名前は半化粧から来ていると言う説もあるくらいです。
株が若いときや花の時期でないと白くならず、白くなったときの程度は様々です
葉が途中で白くなるのは他にもあり、マタタビもそうだと言います。他に、その親戚のミヤママタタビのように葉がピンクになるものもあるというから驚いてしまいます。秋の紅葉以外でも葉は色づくことがあるようです。
ミヤママタタビの葉はピンクになります
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