第20回
その19“果実との交換(13)”-果実の育成法(4)-
2012.04.17 [山田 英次]
皆さん、こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの山田英次です。
前回のコラムでは、毎年の利回りの振れ幅を抑えるメリットについてお話しました。
振れ幅が小さい状態を保つこととは、アタリの多い状態を保つということであり、それは早いタイミングから良好な状態が安定するということでした。
では、振れ幅が少ない状態というのは、どのようなことをいうのでしょうか。
その答えはシンプルで、「最少リスクで最大リターンを狙う」状態です。
今回のコラムでは、この状態をイメージできるようにしていただきたいと思います。
同じリスクを背負うなら、できるだけ高いリターンを狙おう
まず、皆さんに覚えていただきたい言葉があります。
それは、下記のグラフ出てくる「有効フロンティア」という言葉です。
これは、「あるリターン(=利回り)を狙うとき、どの程度までならリスク(=振れ幅)を抑えることができるか」というポイントを連続的に描いた曲線のことです。なお、グラフ中の「PF」とは、ポートフォリオの略です。ここでは、複数の金融商品を保有する際の「分散モデル」とご理解ください。 また、グラフの縦軸は、狙っている(=期待している)リターンを、横軸は発生するリスク(=振れ幅)を示しています。
ではまず、PF1とPF3を比べてみてください。
双方ともに、ある程度のリターンを狙う2つの金融商品を保有しているという点は共通していますが、その保有比率が異なっています。
さて、この2つのポートフォリオのうち、どちらが優れた分散モデルといえるでしょうか?
言うまでもなくPF1ですが、その理由はグラフに書いてある通りで、双方ともに「同じリスクを背負っている」が、狙っているリターンがPF1の方が高いからです。
また、PF1とPF2を比べてみるとどうでしょうか?
これも言うまでもなく、PF1が優れています。理由は、双方ともに「同じリターンを狙っている」が、背負っているリスクがPF1の方が低いからです。
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