第7回
その6 “果実の代償” –高金利は何の見返り?-
2011.07.12 [山田 英次]
皆さん、こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの山田英次です。
今回のコラムからは、いよいよ、資産運用における本題に入っていきます。
高い利息、利回りが欲しいと思っている人は多いのですが、その為に何をするべきかを理解している人は、あまり多くありません。
18世紀の経済学者であるアダムスミスの『国富論』の中には、経済活動における『交換』についての記述があります。これは、『利回りが欲しい!』と思っている私たちにとっても、知っておくべき有意義な考え方なので、ここで、紹介しておきましょう。
難しいお話ではありません。
例えば、お腹をすかせた皆さんが、パン屋の前にいて、パンを欲しいと考えているとしましょう。
国富論では、その時、パン屋に対して、『いかに自分のお腹がすいているか』を力説してもダメで、パン屋が欲しがっているものを与えなくてはならない、と説いています。
つまり、相手が欲するものを提供すれば、それに見合うものを手に入れることができるという考え方が国富論には記載されているのです。皆さんが『利回りが欲しい!』と思った時に、金融機関や、アドバイザーのボランティア精神や、博愛心、慈悲を期待してはならないということです。
利回りを欲している皆さんも、この考え方をぜひ、取り入れていただきたいと思います。みなさんは、何と引き換えに『利回り』を手に入れたいと思いますか?
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