第4回
2011年マンション選びのツボ
2011.06.07 [斉藤 ヒジリ]
2011年の首都圏マンション供給戸数(予測)は約5万戸で、2010年から12%以上増加する見込みです。ただし、この数字の発表は2010年12月20日時点のものであるため、現在は全く不透明な状況です。東日本大震災により、建設資材の調達ができないなどの理由で、マンションの工期が延び、これにより販売スケジュールが大幅に遅れているためです。これまでは本格的な市場の回復ととらえられ、価格も上昇基調でしたが、今後は価格面においても推移を見守る必要があるかもしれません。
これまでのマンションの購入者は、30代後半のいわゆる団塊ジュニアと、30代前半のポスト団塊ジュニア、いわゆる一次取得者が中心(購入者60%~70%)でした。一般に彼らは「ボリュームゾーン」と呼ばれ、彼らのマンション購入が済むと、需要は一巡してしまうといわれています。これからの景気の動向にもよりますが、そうなると市場が冷え込み、マンション価格が下落する可能性もありえます。
東京23区新築マンションの平均価格を見てみると、2000年~2005年までは4,000万円台後半で推移していたのに対し、現在はサブプライム前、2006年時と同じ5,000万円台前半になっています。(不動産経済研究所調べ)平均価格が少しずつ上昇している一方で、近年、部屋の面積はより小さく、全体にコンパクトになっている傾向があります。その結果、総額ではあまり変わらなくても、面積が小さくなる分、坪、平米など、単位当たりの価格は大きく上昇している可能性があります。ここが重要なチェックポイントです。価格を見る際は、単位当たりの価格をぜひ確認してみてください。
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