第18回
エイジレスライフとソーシャル・メディア
2012.01.17 [内山 悟志]
エイジレスライフ世代のソーシャル・メディア利用
さて、エイジレスライフ世代のソーシャル・メディア利用の実態を見てみよう。フロム・ナウが実施した調査によると、ツイッター、SNS、ブログなどの閲覧者の割合は40歳代で48%と半数近く、50歳代および60歳代も約40%を占めている(図1)。この調査はWebアンケートによるものであるため、全人口の縮図とは必ずしも成っていない点に注意しなければならないが、その影響を差し引いたとしてもソーシャル・メディアの利用率は非常に高いといってよいだろう。
図1.年代別にみるソーシャル・メディアの利用率
出典:フロム・ナウ「fromNow Market View:PC利用実態調査(2011)」
注目すべき点は、70歳代のソーシャル・メディアの利用率も25%と他の世代と大きくかい離していないこと、ツイッター、SNS、ブログを便利に使えるソフトの利用においては、70歳代(20%)が50歳代および60歳代(それぞれ16%)を上回っていることである。
便利なツールなどがあれば、70歳代でも十分にソーシャル・メディアを活用できるということだ。
エイジレスライフ世代におけるソーシャル・メディア活用の最大の魅力は、何といっても「人とのつながり」ではないだろうか。ソーシャル・メディア上のコミュニティーや友達のネットワークのメンバーは、年齢層が高いほどネットだけのつながりではなく、友人・知人などリアルなつながりを持つ人の比率が高いと考えられる。趣味やスポーツのサークル、同窓会やOB会、習い事などのリアルなつながりを、ネットを利用して維持・拡大・深耕できる。リアルとバーチャルの組み合わせにより、話題や体験をより多く共有できる。
疎遠になっていた旧友とソーシャル・メディアを通じて交流を再開するといったこともあろう。ソーシャル・メディアこそエイジレスライフ世代の強い味方といえるのではないだろうか。
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