第11回
エイジレスライフとアンチエイジングの関係
2011.09.06 [内山 悟志]
エイジレスライフに関連した用語としてアンチエイジングがある。エイジレスライフとアンチエイジングの違いについて質問を受けることが多いため、ここでその関係を整理しておきたい。これら2つの概念には、共通する部分と根本的に異なる部分がある。
アンチエイジングは豊かなエイジレスライフの1つの要素
まず、エイジングという概念について考えてみよう。年をとることの意味を持つ言葉には「加齢」と「老化」の2つがある。「加齢」とは年を重ねること、すなわち誰もが1年に1歳年をとるという事実を指し、これを避けることはできない。また日本語の加齢は必ずしも悪い意味だけでなく、年を経ることのプラス面も包含した使われ方をするのが一般的だ。一方、老化は年をとることによって起こりうる負の現象、すなわち何らかの衰えを意味している。
「アンチ」は、「~でない」や、「~の反対」という意味を持つことから、アンチエイジングは「抗老化」と邦訳される。つまり、アンチエイジングは「老化」を遅らせたりあるいは逆行させたりすることであり、年を取ることによって起こるおもに身体的な原因を抑制することによって、老化を予防したり、老化を改善したりすることを指している。
もともとは抗老化医学(anti-aging medicine)という言葉から派生したものであり、積極的予防医学の一種であったが、昨今では美容や食生活などの改善を含み、老化を防ぐための行為の総称として使われることが多い。このようなことから、アンチエイジングは身体的要素を中心とした概念だといえる。
一方、エイジレスおよびエイジレスライフの定義は、以前に述べたように「年齢を意識しない生き方」を指しており、その中には身体的要素以外に、精神的要素、経済的要素などが含まれている(図1)。
図1.エイジレスライフとアンチエイジングの関係
出典:fromNow
コメント