内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第3回
エイジレスライフとは何か

年齢を重ねた人々およびそうした人々が送る生活や人生を指すことばとして、シニア層、シルバー人材、セカンドライフ、セカンドステージなど様々な表現がある。しかし、エイジレスライフはこれらの呼び方と一線を画した意味を持つ。エイジレスライフに関する様々な話題を提示するに先立って、ここでは「エイジレスライフ」の意味をあらためて定義しておこう。

エイジレス≠高齢者

エイジレスという言葉には「若年に対して高齢」、「ジュニアに対してシニア」、「ファーストに対してセカンド」のように相対する概念がないことが特徴といえる。内閣府の高齢者対策の一環として毎年行われている「エイジレスライフ実践者及び社会参加活動事例の選考」では、エイジレスライフを「年齢にとらわれず自らの責任と能力において自由で生き生きとした生活を送ること」と定義している。英語のAgeless Lifeをそのまま直訳すると、「年齢(Age)のない(-less)人生(Life)」となるわけであり、内閣府の「年齢にとらわれず…生き生きとした生活を送る」と符合する。シンプルにいうと「年齢を意識しない生き方」といえる。したがって、エイジレスライフには、何歳以上といった明確な区切りは存在しない。実際に、人の意識や行動における特性は年齢によって明確に区分されるわけではなく、「55歳のような75歳」もいれば「75歳のような55歳」もいる。しかし、健康面や体力などにおいて年齢を意識せざるを得ない場面も少なからず存在することは事実である。20歳代や30歳代のうちは、“年齢を意識しない”ということさえ意識しないというのが通常といえる。一方、年齢を意識しない生活を送るためには、健康面や経済面などにおいて少なからず準備や助走期間が必要となろう。したがって、エイジレスライフは、一般には40歳代くらいから次第に始まるといえる。ここでは、エイジレスライフをこのように幅広く捉えることとする。

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