内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

バックナンバー

第19回
ソーシャル・メディアで絆を深める

ソーシャル・メディアに「絆」を求める

それでは、ソーシャル・メディアはどのような目的で利用されているのだろうか。同調査によると、SNSの利用目的として「もともとの知人とのコミュニケーションのため」が43.9%に対して「同じ趣味・嗜好を持つ人を探すため」が38.1%といずれも4割前後となっている。つまり、既存のリアルな人間関係を補完する目的と、ネット上の新たな人間関係の構築の両方が同じくらいに期待されていることを示している。また、ソーシャル・メディアを利用して実現したことという質問に対しては、「同じ趣味・嗜好を持つ人と交流できた」(73.7%)、「不特定多数の人とコミュニケーションをとることができた」(59.9%)、「自分の周囲にいないタイプの人と知り合えた」(58.3%)、「疎遠になっていた人と再び交流するようになった」(39.4%)といった事柄が上位にあげられており、目的としてあげられた人間関係の深化と拡大が多くの割合で実現されていることが示されている。
エイジレスライフ世代にとって、人との絆がいかに大切であるかは述べるまでもない。特にこの世代においては、全く知らない人との新しい出会いを求めるというよりも、もともとの知人とのコミュニケーションを深めたり、疎遠になっていた人と再び交流したりすることにソーシャル・メディアを活用する傾向が強いと考えられる。
実際に、子育てから解放され、時間的余裕がある程度もてるようになった50歳代から、高校の同窓会活動が再度活発になるというケースは珍しくない。その際に、離れ離れになった旧友との連絡やイベントの招集、近況の情報共有などを行うにはSNSはうってつけのツールとなる。Facebookで「高校同窓会」というキーワードで検索すると実に数多くのファンページがヒットすることが何よりの証左といえる。

コメント