第22回
電子書籍で自分史を作る
2012.04.03 [内山 悟志]
手軽になった電子書籍の出版
さて、エイジレスライフの4つの段階でいうところの「まとめ段階」は、これまでの自分の人生を振り返り、総括したいという気持ちが強まり、自分史や回顧録を執筆したり、趣味の日記や個人的な研究成果を公開したりする特徴的な行動特性が表れることはこれまで幾度となく述べてきた。せっかく時間と熱意を投じて自分史や回顧録を執筆したら、それを何かの形で残したい、家族や知人に読んでもらいたいという気持ちが芽生えるのは頷けることだ。しかし、自費出版ということになると、格安の出版サービスを使ったとしても数十万円以上の費用が必要となる。
これに対して電子書籍は非常に手軽に出版ができる。無料で使えるエディターが提供されているサイト、作成した電子書籍の販売を仲介してくれるサイト、作成したデータ本を低価格で紙本の形に印刷・製本するサービスを提供しているサイトなど、電子書籍に関するさまざまなサービスが登場している。少なくとも電子書籍を作ってWebに公開するところまでは、やり方によっては無料でできるのである。
大切なのは装丁よりも内容だが、自分史の書き方や作成方法を紹介しているWebサイトも多数存在する。自分の人生なんて、書籍に残すほどドラマチックなものではないという人もいるだろうが、さだまさしの主人公という歌に「小さな物語でも自分の人生の中では、誰もがみな主人公」という歌詞がある。人に歴史あり、人生に物語ありだ。忘れないうちに綴っておいてはどうだろうか。
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