第35回
電子マネー活用法
2012.10.16 [内山 悟志]
あらゆる生活シーンで電子マネー
現状においては大都市圏の20代から40代を中心の利用者層として拡大している電子マネーであるが、携帯電話やスマートフォンなどのデジタル機器やネットショッピングなどの普及と同様に、今後地域や年代を超えた広がりを見せるようになってくることが予想される。日本銀行の調査では、電子マネーの利用回数が最も多かった場所についても問うており、交通機関、スーパーマーケット、コンビニエンスストアがトップ3となっている。その他少数意見としては飲食店、ネットショッピングでの決済、ドラッグストア、飲料などの自動販売機、大型電気店などがあげられている。
筆者も電子マネーのヘビーユーザーであり、交通系のSuicaと専業系の楽天Edyをいずれもスマートフォンのおサイフケータイ機能で活用している。
交通機関では、小銭を取り出して切符を買う手間が省けて便利なことはいうまでもないが、最近ではJR東日本エリアのみならず各地のJR、私鉄、地下鉄など(PASMO、Kitaca、TOICA、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんエリア)のエリア各駅で利用できるので、関西や福岡などの出張先の電車でも楽々改札を通過できる。
コンビニや駅のキオスクなどでの買い物は電子マネーを基本としているほか、空港の売店でお土産を買ったり、飲食したりする際も必ず利用している。最近では、電子マネーに対応したレストランやタクシーも増えているので、電子マネー利用可能のマークを見つけたら財布ではなく、自然とスマートフォンに手が伸びるようになっている。
スマートフォンのおサイフケータイ機能で電子マネーを使う一番のメリットは、オンラインチャージができる点だ。チャージ機やコンビニのレジで現金を出してチャージする必要がなく、簡単なメニュー操作でどこにいてもチャージできる。
特に快適なのは、ジョギングやウォーキングの時に財布を持っていかなくても、スマートフォンさえあれば途中でドリンクも買えるし、お腹がすいたらカフェに入って腹ごしらえもできる。そして帰りに疲れたらバスや地下鉄に乗ることもできる。
利用履歴が残る点も便利で、少なくとも財布の小銭や店のレシートを細かく確認するよりは簡単に、ざっくりとしたお金の使い道を把握することができる。モバイルSuicaでは、交通機関での利用に関しては乗車・下車駅まで表示されるが、キオスクなどでの買い物については、「物販」とだけ表示されるため、何を買ったのかはわからない。楽天Edyでは、利用履歴をTwitterと連動させることができ、店名や用途をEdyアプリからツイートできるため、Twitterをライフログとして使っている人には便利な機能といえるだろう。
現時点では、都市部での生活において利便性がより享受できる状況にあるが、さらなる普及拡大により、多くの人々にとって欠かせない生活ツールの1つとなる可能性を持っている。
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