第38回
Facebookの活用マナー(1)
2012.12.04 [内山 悟志]
適切に使えば便利で楽しいソーシャル・メディアだが、ちょっとしたことで周りの人に不快な思いをさせてしまうこともあるためマナーも大切だ。前回のTwitterに続いて今回は、Facebookの活用マナーについて考えてみたい。
友達申請とその承認でのマナー
Facebookを使い始めたばかりの段階で悩むが、友達申請とその承認についてだ。知人や友人に限らず、誰にでも友達申請することは可能だが、誰彼かまわず申請していいものだろうか。知人といってもそれほど親しくない人や、相手が自分のことを覚えているかどうかわからない人などに友達申請をすることにちゅうちょするということもあろう。また、自分から申請して、相手に拒否(無視)されたらどうしようなどと思い悩んでしまう人もいる。しかし、それぞれの使い方や価値観があり、それを許容しあうことができるのがネット上のつながりの「ゆるさ」だと割り切って、あまり気にしない方がよいのではないだろうか。
また、人生の大先輩、恩師、尊敬する人などに対して「友達」という言葉が相応しくないと思って遠慮してしまうこともあるかもしれない。しかし、Facebookでのつながりは、一様に「友達(Friends)」という言葉で表現されるので、そこはあまり気にする必要はないだろう。
一方、友達申請を受けた際に、承認するべきか拒否(無視)すべきかを悩むこともあろう。全く知らない人、仕事上で一度名刺交換をした程度の人、友達の友達で直接は知らない人などからの友達申請を承認しても大丈夫か、あるいは上司や取引先などからの友達申請を断っても角は立たないかといった悩みも良く聞かれる。
そこで、自分なりの申請・承認に関するルールを作っておくという考え方を紹介したい。筆者の場合、Facebook上の友達は基本的にリアルな場で面識がある人がほとんどであるが、申請・承認に関しては図1に示すようなルールを設定している。ただし、筆者は当コラムを含め寄稿記事、インタビュー、講演などで実名、顔(写真)、会社名、役職、仕事内容などを公開するような立場に身を置いているので、公私を明確に区別することは難しく、匿名性にはあまり意味がない。どうやっても逃げも隠れもできないわけで、筆者のルールが誰にでも当てはまるわけではない点を注意されたい。
図1.筆者のFacebook申請・承認ルールの例
自分からの 友達申請 |
申請する要件 |
1.以下の要件のいずれかがあてはまること ・リアルな場で、友達申請をすることを告知した ・自分が知っており、相手も自分を知っていると思われる 2.例外 ・著書やネット上の記述などを通じて自分が一方的に知っており、その人の発言に興味がある(ただし、その場合は申請時に簡単な挨拶メッセージを添える) |
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申請しない要件 | 上記にあてはまらない場合 ただし、友達申請をすることを告知した際にあまり歓迎していない場合は止める |
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友達申請に 対する承認 |
承認する要件 |
1.以下の要件のいずれかがあてはまること ・リアルな場で面識がある(何十年前のものも含む) ・リアルな場で面識がある人からメッセージを添えて紹介された ・その人を直接知らない(覚えていない)場合でも、その人のプロフィールに勤務先や出身校などが明記されており、その組織と何らかのやり取りの経験があり、なぜ友達申請をしてきたのかが類推できる ・その人を直接知らない(覚えていない)場合でも、共通の友達が複数存在しており、その人と自分の共通するコミュニティが類推できる 2.例外 ・著書やネット上の記述などを通じて自分に興味を持ってくれた人で、そのことがメッセージなどで述べられている |
承認しない要件 |
上記に当てはまらない場合 特に、以下の場合は承認する要件を満たしている場合でも無視する場合がある ・明らかに「友達コレクター」であると思われる ・明らかに「偽名」であると思われる ・写真やプロフィールを一切掲載していない |
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