内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

バックナンバー

第38回
Facebookの活用マナー(1)

緩やかな友達づくり

例に示した筆者の友達申請・承認ルールは、基本的にリアルな場で面識がある人に限定しているという点でSNS上の友達作りという観点からはやや消極的(閉鎖的)といえるかもしれない。リアルな場で面識がなくとも、共通の趣味を持っている、同郷である、同じ学校を卒業したなどの共通点があれば、積極的にFacebook上の友達の輪を広げるという考え方も悪くない。場合によっては、何も共通点はなくとも、たまたま見かけた写真やニュースフィードの内容に関心を持って、自分から友達を申請するということがあってもよい。

しかし、相手はFacebook上でその人なりの自分の世界を形成していることを考慮し、相手の立場を尊重した緩やかな関係を築くことに心がけたい。たとえば、友達申請を拒否(無視)されているにも関わらず何回も申請を送りつづける、相手のタイムラインに何度も投稿する、ダイレクトメッセージで「なぜ、承認してくれないのか」などと苦情を入れるといった行為は慎むべきである。
相手も何らかの承認の判断基準を持っているかもしれない。例えば、相手のプロフィールに出身校が記載されていて、自分と同じ高校の卒業生であったとしよう。自分は親近感を持って友達申請したとしても、もし、自分のプロフィールに出身高校を記載していなかったら、相手はなぜ友達申請されたのかがわからないだろう。そのような場合は「○○高校の△年卒業の者ですが」といったメッセージを添えるのも1つの方法となる。

また、Facebookでは原則実名によるユーザー登録を必要とする点が特徴といえる。そのため、疎遠になっていた旧友や高校・大学の同窓生を名前による検索から探すことができる。検索によって高校の同窓生をFacebook上で見つけたとしよう。しかし、その人がプロフィールに出身高校を明示していない場合、もしかしたらその人は高校同窓生に見つけてもらいたくないという気持ちがあり、それを暗示しているかもしれない。このような場合もいきなり友達申請するのではなく「○○高校の同窓の者だけど覚えていますか?」といった挨拶からはじめるのがよいかもしれない。

このように、基本データの欄に書かれているプロフィールは、その人が自分のコミュニティーとして公開してもよいと考える意思表示として1つのヒントになる。プロフィールには、学校、居住地、出身地、勤務先などを記載するのが一般的だが、すべてを公開している人とそうでない人がいるので、まずは確認してみるとよいだろう。
いずれにしても、相手の立場を尊重した緩やかな関係から、徐々に深めていくことが推奨される。

コメント