第39回
Facebookの活用マナー(2)
2012.12.18 [内山 悟志]
便利な機能にも注意が必要
Facebookで最も便利な機能の1つが「いいね!」ではないだろうか。わざわざコメントするほどでもないという時に気軽に意思表示ができるところが、緊密過ぎず緩やかな関係を構築・維持するのに打ってつけだ。
しかし、この便利な「いいね!」もシチュエーションをわきまえず多用する『なんでも「いいね!」症候群』には注意したい。「いいね!」は、英語サイトでは「Like」と表示され、おそらくは「I like it」のような言い回しからきたものではないだろうか。つまり、書かれた近況や掲載された写真に対して「素敵だね」「自分も気に入ったよ」という意思表示をするのに使われる機能のはずだ。近況を投稿するたびに、内容にかかわらず「いいね!」ボタンを押されると、逆につけ回されているような不快感を持つ人もいるかもしれない。特に、訃報、病気、失敗といったよくない出来事に関する投稿に「いいね!」をつけるのは好ましくない。本当に「いいね!」と思ったことにだけ「いいね!」をつけた方が、その人やその投稿に対する好感は伝わるであろう。
また、友達の1つの投稿に一人でいくつも重ねてコメントするのも迷惑がられる場合がある。
イベントの告知・招集の機能も便利な機能の1つだ。イベントの作成の際には、そのイベントを公開する範囲を公開/友達/招待のみの中から選択することができる。「公開」を選んでイベントを作成すると友達でない人からの参加が可能となるため、招かれざる参加者を呼び込んでしまう場合がある。また、「友達」への公開を選ぶと、友達全員から閲覧できるため、「親しい友達はみんな招待しているのに自分だけ招待されていない」といった不満を抱く友達がいるかもしれないので、招待者限定のイベントを作成したい場合は「招待のみ」を選択する方がよいだろう。それから、内容にかかわらず友達全員をイベントに招待する、何度も誘うといった行為は、煩わしいと思われることがあるので、招待者と公開する範囲の選択には注意を払いたい。
Facebook上で利用できるアプリには便利なものが多数あるが、自分で選んでダウンロードして利用することに加えて、そのアプリの利用を友達に通知・招待する機能が提供されている。筆者の私見だが、正直なところこのアプリ・リクエストの機能は不要ではないかと思うくらい煩わしい。自分が良いと思ったからといって、友達に薦めまくるのはあまり歓迎されない行為ではないだろうか。図1にFacebookのさまざまな機能ごとの利用における留意点を「べからず集」風にまとめた。
図1.Facebook活用における留意点
機能 | 留意点 |
近況の投稿/ コメント |
・他の人のプライベートを漏らしてはならない ・他の人を不快な気持にさせるような発言を慎む ・ネガティブすぎる発言を避ける(「死んでしまいたい」など) |
写真・映像/ チェックイン /タグづけ |
・著作権・肖像権等の侵害がないようにする ・不快な画像・映像(残虐、不潔、下品など)を掲載しない ・他の人が写っている写真や映像を無断でみだりに掲載しない ・自分以外の人をタグづけしてチェックインする時は了承を得るなど注意を払う |
イベント/ アプリ |
・内容にかかわらず友達全員をイベントに招待する、何度も誘うなど煩わしい行為を避ける ・イベント作成の際は、共有設定(公開/友達/招待のみ)を適切に選ぶ ・しつこくアプリ・リクエストを送る行為は慎む |
コメント