第40回
カーシェアリングの利便性
2013.01.08 [内山 悟志]
「所有から利用へ」という考え方はカーライフにも波及している。これまでもマイカーを持つことに加えて、レンタカーを利用するという方法があったが、昨今ではカーシェアリングというもう1つの選択肢が浮上している。
カーシェアリングという選択肢
マイカーを持つことが1つのステータスであった時代は終わろうとしており、若者を中心にクルマ離れが進んでいるといわれる。自家用車を持つことが生活上必須といえる地方部は別として、都市部に居住する人であれば、自動車税、車検代、車庫代、修理代などの維持費、洗車や点検の手間などを考えると、必要な時にレンタカーを借りるというのも1つの考え方だ。
実のところ、筆者も東京郊外に居住していた頃はマイカーを保有していたが、都市部に移り住む時に手放してしまった。ゴルフや小旅行の際には、徒歩5分のところにある営業所でレンタカーを借りて十分に快適なカーライフをおくってきた。しかし、最近になって友人からカーシェアリングを勧められ、コストや利便性の点でメリットを感じてカーシェアを契約することにした。
コストに関しては筆者が契約する際に行ったコスト・シミュレーションの結果を紹介しながら、いずれ詳しく述べるとして、今回はレンタカーと比較した時の利便性について考えてみよう。
さて、その前にカーシェアリングの仕組みについて簡単に紹介しておこう。カーシェアリングは、あらかじめ登録した会員間で特定の自動車を共同利用するサービスを指している。カーシェアリング用の自動車は専用の駐車場に置かれ、無人管理されている場合が多い。登録した会員は、自分が借りたい場所(自宅や旅先の駅など)の近くのカーステーションを探し、インターネットや電話で利用開始・終了時間を指定して予約を入れておく。カーステーションの検索は、たいていPCやスマートフォンからもできるようになっている。実際に自動車を利用する際は、予約時刻に駐車場まで出向き、会員証(非接触式ICカード)などでドアロックを解錠し、車内(ダッシュボードなど)に設置されたキーで利用することができる。返却の際は、通常借りた所と同じカーステーションに駐車し、会員証をかざしてドアロックするだけでよいため貸し借りの手間が少ない。
レンタカーの場合利用時間はある程度長時間(最低でも6時間など)であるが、カーシェアリングの場合、一般に時間の単位が細かく設定でき、15分単位で利用できるところもあるため、ちょっとした用事や近隣での買い物などに使うには安価で便利だ。
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