内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第45回
お掃除ロボットの製品群と基本機能

お掃除ロボットの三大基本機能

さて、お掃除ロボットの基本的な機能は、「充電」「巡回」「吸引」の3つといえる。大手メーカーがしのぎを削っている高度な最新機能は次回に述べるとして、まずはこの3つの基本機能について紹介しておこう。

(1)充電
自動で部屋を巡回しながら掃除をするにはコードレスである必要があるため、すべての機種に充電機能がついている。また、ほとんどの機種では、一定の稼働時間(1時間など)で掃除が終わると自動的に充電器へ戻り、次の掃除に備えて充電を開始する自動充電機能が備わっている。ただし、一部の低価格製品は自動充電機能を備えておらず、自分でコードを接続して充電しなければならない機種もあるので注意が必要だ。これは、付属品に充電ステーションや充電ベースの表記があるかないかで確認することができる。自動充電機能のついている製品の多くには何曜日(あるいは毎日)の何時からといったスケジュール機能が備わっているので、不在中の掃除に便利である。

充電時間と稼働時間は製品によって違いがあるため選ぶ際のポイントとなる。ちなみにルンバは約3時間の充電で、清掃時最大60分、バッテリー稼働可能時間が最大90分~120分という公表値を出している。東芝のスマーボは2時間の充電で90分の稼働としている。シャープのココロボでは、充電時間約4時間に対して最長運転時間約1時間となっている。一方、シー・シー・ピーのラクリートの場合は、充電時間約8時間で連続運転時間約60分となっており、機種によって大きな差がある。

(2)巡回
部屋をグルグルと回りながら掃除をするため、すべての機種が壁や障害物にぶつかったら方向転換する機能を備えている。一部の上位機種ではセンサー、カメラ、人工知能などで壁や障害物を検知してぶつかる前に方向転換したり、衝撃を抑えるために減速したりする機能を備えているものもある。

また、階段や玄関の段差への落下を回避する落下防止機能もほとんどの機種に備わっている。その手法には大きく2つあるが、1つは段差を底部のセンサーで感知するタイプである。この際、5㎝以上の段差を検知するもの(東芝スマーボなど)から10㎝以上の段差を検知するもの(シー・シー・ピーのラクリート)などの違いがあるため、自宅の玄関の段差などを測定してみることをお勧めする。もう1つの方式は、バーチャルウォール(仮想壁)によるもので、赤外線で目に見えない壁をつくり稼働区域を設定するものである。バーチャルウォールを利用することで、階段や壁からの落下防止だけでなくペット用トイレや花瓶などを避けることができる。ルンバや東芝スマーボは、落下防止センサーとバーチャルウォールの両方を具備している。
また、カーペットや敷居などの低い段差を乗り越える力にも製品によって7㎜から20㎜といった差がある。

(3)吸引
さて、掃除機である以上吸引機能は基本の基本といえるが、これにも大きく2つの方式がある。1つは、本体底部にある吸い込み口に回転ブラシやワイパーなどが付いておらず、単純に吸い込むタイプである。もう1つは、吸い込み口に回転ブラシなどが付いていて、ホコリをかき出しながら集じんするタイプである。後者ではフローリングの溝やカーペットの奥に入り込んだホコリもしっかりかき出してくれるため、集じん力が高いといえる。
また、ほとんどの機種が円形の形状であるため吸い込み口が行き届かない部屋の角などのゴミを集めるためのサイドブラシが回転する仕組みになっているが、これが両サイドに付いているタイプと片側だけのタイプがある。

吸引の際の騒音が気になるという人もいるだろう。特に、自宅にいてテレビなどを見ている間にロボット掃除機に掃除をさせたいといった場合は静音性が重要だ。一般的な掃除機の運転騒音は60から70db(デシベル)といわれているが、ロボット掃除機で運転騒音を公表している製品でもおおむねこれと同じくらい値である。静音性をアピールしている機種では50db程度のものもある(東芝スマーボで52db)。

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