第46回
お掃除ロボットの優れた最新機能
2013.04.09 [内山 悟志]
前回はロボット掃除機に搭載されている基本機能について述べたが、今回は続々登場する新機種が搭載している先進機能や優れた特徴を紹介する。
部屋をくまなく巡回するための先進機能
お掃除ロボットは、自動で部屋をグルグルと回りながら掃除するわけだが、同じところばかりを巡回していたのでは部屋の隅々まで綺麗にすることはできない。そのため、いかに効率的かつ網羅的に床面を巡回するかという点が重要となる。そこで高機能機を発売するメーカー各社では、センサー、カメラ、人工知能などを搭載することで巡回精度を高める工夫を凝らしている。
iRobot社のルンバでは、部屋の形状、広さ、床の汚れ具合など、数十にもおよぶ各種センサーが収集した情報を瞬時に分析し、1秒間に60回以上も状況判断を繰り返し、40以上もの行動パターンから最も適した動作を選択・実行する人工知能を搭載している。
東芝のスマーボでは、カメラで上方167度の天井や壁を撮影し、室内を20cm平方の区画に分け、本体が掃除したルートを記憶しながら運転することで、何度も同じ場所を通過することが少なくする機能を具備している(図1)。
図1.スマーボが搭載しているカメラによる空間把握機能
イメージ図
韓国LG社のHOM-BOT2.0(VR6170LVM)には、上部と下部の2カ所にカメラセンサーが装備されており、走行しながら天井と床の映像をとらえ、最大毎秒30回の高速撮影することで正確に現在位置をマッピングすることができる。また、本体 底面の障害物感知センサーは、最大毎秒2,000回の超高速撮影によって移動距離を精密に測り、同時に細かいハウスダスト、ダニの死がい、髪の毛などを検出するとしている。
また特徴的な機能として、ルンバの最上位機種である780には、複数の部屋を順番に巡回する「お部屋ナビ」のライトハウスモード機能が搭載されている。「お部屋ナビ」を部屋の境界に設置すると、連続した複数のお部屋を順番に掃除し、掃除完了、または25分経過すると、次の部屋に向かうようになっている。
コメント