第47回
お掃除ロボット選びのポイント
2013.04.23 [内山 悟志]
前回はロボット掃除機の先進機能や優れた特徴について述べたが、今回は各社から販売されているお掃除ロボットの中から、自分のライフスタイルや住環境に合った製品を選ぶ際のポイントを紹介する。
仕様からみた製品選定のポイント
お掃除ロボットの基本機能である吸引性能や巡回性能(どれだけくまなく部屋を巡回するか)については、各機種で吸引や巡回の方式が異なっていることや、公表値も少ないため単純に比較することは難しい。そこで、これら以外の製品選定のポイントについて、まずは各社の最上位機種を例にとって製品仕様の違いを比較しながら製品選定のポイントをみていこう。主要メーカーの最上位機種の基本仕様を図1にまとめた。
図1.主要製品の基本仕様の比較
メーカー | iRobot社 | 東芝 | シャープ | Mamirobot社 | Moneual社 | LG社 |
機種 | 780 | VC-RB8000 | RX-V100 | KF-701 | MR7780J | VR6170LVM |
充電時間 | 約180分 | 約120分 | 約240分 | 約120分 | 約60分 | 約180分 |
最大稼働時間 | 最大60分 | 約90分 | 最大60分 | 約120分 | 約60分 | 約70分 |
充電時 消費電力 | 33W | 40W | 40W | 35W | 20W | 不明 |
運転騒音 | 不明 | 52db | 不明 | 不明 | 60db | 48db |
筐体サイズ | 353mm | 355㎜ | 346㎜ | 350㎜ | 320㎜ | 360㎜ |
高さ | 92mm | 93㎜ | 96mm | 92㎜ | 80mm | 90mm |
充電時間と稼働時間で選ぶ:
充電に要する時間は、製品によって60分から240分まで大きなばらつきがある。素早く充電してまたすぐに使いたいというニーズがある場合は、充電時間は短いに越したことはない。ただし、就寝中に充電して翌日出かけている間に掃除させておくという使い方であれば充電時間はあまり気にならないだろう。一方、フル充電になってから部屋を巡回しながら掃除をして回る稼働時間にも60分から120分の違いがある。これは一見長い方が良いように思えるかもしれないが、一概にそうとも言えない。部屋を効率よく巡回し、短時間できれいに掃除して終了するというのであれば、稼働時間は短くても構わない。自宅にいる間に掃除させる場合は、むしろ稼働時間が短い方が煩わしくないという考えもあるだろう。
静音性で選ぶ:
自宅にいる間に掃除させる場合は、運転騒音が気になることもあるだろう。一般的な家庭用掃除機の運転騒音は60から70dbといわれており、ロボット掃除機で運転騒音を公表している製品もおおむねこれと同じくらいの値である。運転騒音を公表していない製品もあるが、いくつかの機種では静音性を強みとしており、東芝のスマーボは52db、(韓)LG社のVR6170LVMは48dbという静音設計をうたっている。
筐体の大きさで選ぶ:
筐体はほぼ円形だが直径にして320㎜から360㎜の違いがある。直径が4㎝違うと表面積にすると大きな違い(803㎠から1,017㎠)となり見た目もかなり異なってくる。狭いところに入り込むには小さい方が良い。一方、ソファーやベッドの下に入り込んで手が届きにくいところを掃除させるには本体の高さがポイントとなるが、これも80㎜から96㎜と違いがある。自宅のベッドやソファーの床からの高さを測定しておいて、それよりも低いものを選ぶと良いだろう。
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