第50回
エイジレスライフの人付き合い
2013.06.11 [内山 悟志]
人生における悩みの半分は人間関係によるものだといっても過言ではないだろう。一方で、より良い人付き合いができれば、多くの仲間に囲まれた心豊かな日々を送ることができる。今回は、人付き合いについて筆者が日頃から心がけていることを紹介する。
嫌いな人を作らない方法
誰しも好き嫌いはある。人に対しても、苦手な人、好まない人がいることは仕方ないことだ。家族、親せき、近隣の住人、仕事関係、学生時代の同窓生や古くからの友人、趣味の集まりなど付き合いが広くなればいろいろな人がいるので、万人を好きになり、万人から好かれるということは無理なことといえる。しかし、人付き合いにおいては、そうそう好き嫌いを押し通してばかりもいられないし、特に仕事絡み、近所付き合い、地域や趣味のコミュニティーでの人間関係ともなれば、少々好まない人とでも上手に付き合っていかなければならない場面もあるだろう。敵を多く作ることは、あまり得策とは言えない。
そこで1つの考え方を提案する。筆者は、付き合う相手を2つのタイプに分けることにしている。2つとは、「好きな人」と「何でもない人」だ。好きな人とは、言うまでのなく尊敬できたり、楽しく付き合えたり、その人にために何か役に立ちたいと思う人々である。一方、何でもない人というのは、好きでもなく、嫌いでもない人で、特に尊敬もしていないし、深く付き合おうとか特に何かしてあげたいと思わない人々だ。つまり、自分の人間関係の輪、あるいは、意識の中から除外してしまうのである。したがって、筆者にはこの世に嫌いな人というのは存在しない。どうしても気に入らないとか、あまり親しくしたくないと思う人は、嫌いな人というジャンルに入れるのではなく、「何でもない人」というジャンルに入れてしまう。そうすれば腹も立たないし、嫌な思いをすることも少なくて済む。もともと、人はさまざまだし、多様な価値観や行動様式を持っていることは認めざるを得ない。自分の考えに合わないからといって、その人の考えを真っ向から否定したり、無理に変えようと思ったりすると余計に関係を悪くする。
誰かを嫌いになりそうになったら、頭の中で、「何でもない人」というラベルをその人のおでこに張り付けてしまえばいいのだ。一方、何でもない人から好きな人に昇格させることもある。人それぞれに、何らかの良い面を持っているはずだ。部分的にでも尊敬できるように気持ちを切り替えることを心がけたいものだ。
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