内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第17回
エイジレスライフとコミュニティー

前回は、「エイジレスライフと網社会」と題して、社会全体が縦社会から横社会、そして網社会へとパラダイムシフトしていることと、それがエイジレスライフにも影響を及ぼしていることについて述べた。今回は、網社会における象徴的な社会システムであるコミュニティーについて考える。

コミュニティーの3つのタイプ

網社会においては、市民や消費者はそれぞれ個人として存在しているだけでなく、メンバー同士が互いに情報を交換したり、影響を及ぼし合ったりしている。
ボストン大学のフルニエ氏とコンサルタントのリー氏が著した論文”Getting Brand Community Right,”によれば、市民や消費者のコミュニティーには、プール型、ウェブ型、ハブ型の3つのタイプがあるとしている(図1)。プール型コミュニティーのメンバーは、ブランド、商品、地域に対する愛着やファン心理という意味で同一の価値観を共有しているが、必ずしも互いに交流するとは限らない。ネットが普及する以前の著名人のファンクラブはこのタイプのコミュニティーの典型といえる。著名人本人やイベント主催者などが情報を一方通行で提供し、メンバーはそれを受け取ることでコミュニティーに参加していると認識された。
一方、ウェブ型のコミュニティーは、互いに交流する。そして、メンバー同士は対等の関係である。ミクシィやフェイスブックのようなSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)上のコミュニティーの多くがこれに当てはまる。彼らは、互いに経験や評判を交換し合うため、有益な情報だけでなく、悪い評判などネガティブな情報も伝播しやすい。
さらに、ハブ型のコミュニティーになると一部の強力な人物(インフルエンサー)の周りに引き寄せられる形で共感者の輪が形成される。多くのアクセスを集める影響力の大きなブロガーをアルファ・ブロガー(欧米ではa-listブロガー)と呼ぶが、こうしたブログを中心に集まったコミュニティーがハブ型の代表例といえる。

図1.コミュニティーの類型

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