第17回
エイジレスライフとコミュニティー
2011.12.06 [内山 悟志]
エイジレスライフとコミュニティーの関係
エイジレス世代では、子育てを含む家庭や仕事の場である会社以外に、もう1つの身の置きどころを求めてコミュニティーに参加するという行動がしばしば見られる。地域の自治会やボランティア活動、自己研鑽のための習い事、高校・大学の同窓会、趣味やスポーツのサークルなど、コミュニティーの目的や形態はさまざまだ。人とふれあい、社会とかかわりを持つことは、脳を活性化させ、話題も豊富になり、楽しみや生き甲斐を増幅させることだろう。
前述のコミュニティーのタイプに当てはめて考えてみると、地域活動や同窓会などに一人のメンバーとして参加しているが、会報などの情報を受け取っているだけという場合は、プール型のコミュニティーへの参加形態といえる。一方、メンバー同士の情報交換の輪に積極的に参加し、自らの意見や感想を発信することでウェブ型コミュニティーの一員となっていくことも、自己表現の機会を得ることにつながるだろう。さらに、一歩進めて、コミュニティーの中心人物の一人になったり、特定の分野の専門家になることでハブ型コミュニティーのインフルエンサーとして位置付けられることも大いに名誉あることではないだろうか。自分の知識が他人の役に立つことや自分が感じた事に誰かが共感してくれることは何よりも喜ばしいことだ。「情報は発信した者に、より多く集まる」と言われる。意見、知識、感想などを発信することで、それがまた新しい学びを与えてくれる。コミュニティーとの関わりにおいても、ROM(Read Only Member、読むだけのメンバー)に留まることなく、能動的な発信者となることをお薦めしたい。
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