第48回
常夏の島タヒチで年越し(後編)
2016.02.24 [内山 悟志]
パペーテ市街地にあるマルシェ
タヒチのお土産の定番といえば、モノイオイル(保湿成分を含んだアロマオイル)が代表的だ。ココナッツから抽出されるオイルにタヒチの国花のティアレやバニラの香り付けをしたものだそうだ。これを固めたモノイ石鹸もある。
あとは、地元の人がティキと呼ぶ素朴な木彫りの人形、手染めのパレオ、黒真珠などが有名だ。
タヒチを含むマルケサス諸島では、全般に彫刻の技術が優れているといわれ、ティキだけでなく、亀やマンタの木彫り人形、ペーパーナイフや小物入れなどに彫刻を施したものなどもお土産として人気のようだ。
黒真珠は、ネックレスやピアスだけでなく、ペンダントヘッドやストラップなどの加工品もさまざまある。また、黒蝶貝の加工品も、アクセサリーだけでなく石鹸置き、香皿などの小物も豊富だ。市場は、年末とあって非常に賑わっており、お正月用に花飾りを買う地元の人々も多数いた。
元日の早朝に帰国するため、4日目は実質的な最終日となった。この日は、朝から夕方までホテルのプールやビーチでのんびりと過ごした。タヒチ最後の夜は、大晦日にあたるため、レストランなどはあまり空いていないという。そこで、ホテルが開催しているポリネシアン・ダンスショーを見学しながらのガラディナーに参加した。ガラディナーは、クリスマスイブや大晦日などに提供される特別なディナーのことで、ガラ(gala)は「特別な催し」「祭典」の意味だそうだ。タイ、バリ島などのインドネシア、カンボジアなど東南アジアの国々で広く行われているものだ。このガラディナーは、旅行者の間では、値段が高額な割に、大勢の顧客に提供するために作り置きのものが多く、不満が多い。
大晦日のガラディナーでのポリネシアン・ダンスショー
確かに、昨年の大晦日にタイのパタヤビーチに滞在した時も、ガラディナーを勧められたが、パタヤの場合はホテルの回りにレストランが多数あったので、ガラディナーを選ばなかった。今回のタヒチでは、ホテルの回りにレストランはなかったし、前回紹介したル・ロットにも屋台が数軒しか出ていないとのことだったので、割り切ってガラディナーを楽しむことにした。確かに、特別美味しいというわけではなかったが、タヒチ滞在最後の夜に、南国らしい音楽やダンスを楽しみながら食事ができたので満足だ。そして、0時のカウントダウンで打ち上げられる花火を見て、平穏で楽しい年越しを迎えることができたことにあらためて感謝の気持ちがわいてきた。
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