第6回
若さの秘訣:ストレス耐性の要素とは
2013.11.27 [内山 悟志]
前回の「精神的な若さ」でストレス耐性が高い人は、挑戦意欲や知的好奇心を維持できる力が強く、精神的な若さが維持しやすいと述べた。今回は、ストレス耐性について考えてみたい。
ストレス耐性とは、ストレスにどれだけ耐えることができるかという抵抗力や強さのことである。同じような状況でもそれをストレスと感じる人もいれば、感じない人もいるが、これはストレス耐性の差による違いといえる。例えば、雨漏りを受ける器が小さいとすぐに雨水は溢れてしまうが、大きな器だとしばらく溢れ出す心配はない。ストレスが溢れ出してしまうとうつ病など心の病気となってしまうおそれがあるので、溢れる前に何らかの対処をしなければならない。雨漏りの場合は、器をもう1つ用意する、大きな器に変える、水をこまめに捨てにく、屋根を修繕するなどの対処が考えられるが、ストレスの場合はどうだろうか。まずは、ストレス耐性の要素から考えてみよう。ストレス耐性の要素は、図1に示す6つに分類される。
図1.ストレス耐性の要素
図の下部の3つのストレス回避、ストレス容量、ストレス経験は、ストレス耐性の基本となる性質的要素と呼べるものである。
ストレス回避:ストレスを作りやすい性格であるかどうかであり、心身の安定度が高く物事にあまり囚われない性格であればストレス回避の能力は高いといえる。性格的なものだけでなく、自律神経系、内分泌系、免疫系の安定も関係していると言われている。
ストレス容量:ストレスをどれくらい溜められるかということで、これはストレス要因ごとに異なる。例えば、忙しさのストレスには強いが、人間関係のストレスには弱いということもある。
ストレス経験:過去、どんなストレス要因にどれくらい出くわした経験があるかということであり、一般に多く経験したストレス要因には慣れが生じることで耐えられるようになる。一方、何度も同様のストレス要因を経験することで逆に耐性が弱まることもある。
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