第15回
話題のノーオイル・フライヤーを試してみる(後編)
2014.04.07 [内山 悟志]
図2.機密兵器のオイルスプレー
これを使って下ごしらえした材料の表裏にオイルを噴きかけて、それをノーオイル・フライヤーに投入するのである。
さて、出来栄えを見てもらおう(図3)。すべてのフライがこんがりときつね色に揚がり、衣の食感も油で揚げたフライとまったく遜色がない。まさに大成功といえるだろう。ノンフライヤーなのに油を噴きかけるのはヘルシーとは言えないという指摘があるかもしれないが、スプレーした油は全部で小さじ一杯程度と少量だ。わずかな油分を気にして白焼きのようなフライを食べるよりははるかに良いと筆者は思う。実際に油を使って揚げたフライよりは、はるかにヘルシーと言えるのではないだろうか。
図3.オイルスプレーを使ったフライの出来上がり
さて、ノンオイル・フライヤーの最も良い点は揚げるための油が無駄にならないことではないだろうか。食堂やお弁当屋さんでもない限り、一般の家庭ではそれほど頻繁に揚げ物をするわけではない。多くてもせいぜい1週間に1回程度ではないだろうか。そうすると一度使った油をオイルポットなどに移して保存しておき再利用することになるが、酸化したりすることを考えると、そう何度も使えるものではない。揚げ物をした後の油が再利用できる回数や賞味期間は専門家の間でも意見が分かれるようだが、1~2回で数週間というのが妥当なところのようだ。そうすると、揚げた後の油は捨てなければならない。油の捨て方としては、市販の凝固剤を使ったり、古新聞紙や使用済みのペーパータオルなどにしみこませたりして捨てるというのが一般的だろうが、それも手間がかかる。手間だけでなく、経済的にも、環境の点からもノンオイル・フライヤーがお勧めだ。
また、一般家庭では揚げ物は台所が汚れる、油がはねて危ないといったことから敬遠されがちだ。一方、エビフライやトンカツは子供や男性に人気のメニューだ。ノンオイル・フライヤーで、安全、エコノミー、エコロジー、そしてヘルシーの一石四鳥というのは嬉しい。
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