内山悟志の悠々快適エイジレスライフ

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第30回
植物工場で作られた野菜を食してみる

富士通会津若松Akisaiやさい工場で生産されたリーフレタス

さて、消費者にとって気になるのは、味と価格ではないだろうか。以前から是非試してみたいと思っていたのだが、先日偶然にも講演した富士通主催のセミナーの手土産として、富士通会津若松Akisaiやさい工場で生産されたリーフレタス「キレイヤサイ~低カリウムレタス」を頂戴した。 さっそく、サラダにして食してみたが、見た目も味も通常のリーフレタスとほとんど変わらない。むしろ、シャキシャキとした食感が強く、苦味も少なく美味しい。
このレタスは、秋田県立大学の低カリウム化栽培技術の特許を応用したとのことで、一般のリーフレタスと比べカリウム含有量が約8割減となっているそうだ。カリウム摂取制限のある透析患者や腎臓病患者も安心して食べることができ、苦味が少ないので子供にも好まれるのではないだろうか。
富士通のキレイヤサイは、富士通の子会社である富士通エフ・オー・エムのネット販売で購入することができる(https://directshop.fom.fujitsu.com/shop/main)。価格はというと通常のリーフレタスと比べて2倍程度と高額である。低カリウムと洗わずに安心して食べることができるという付加価値をどう評価するかは、消費者が決めることであろう。植物工場での栽培には、一般の露地栽培に比べて電気代や空調代などがかかるためである。今後さらに量産化が進み、通常の流通ルートを通じて一般のスーパーやネットスーパーなどでも購入できるようになれば、価格も低下するのではないだろうか。

植物工場への取組みは日本が進んでいるそうだ。植物工場による農業革命は、日本における農業従事者の高齢化や食料自給率の問題を克服してくれる可能性があるだけでなく、人口爆発に伴う世界的な食糧危機の救世主となる可能性を秘めている。今後の技術革新により、トマト、きゅうり、ジャガイモなど多様な食糧が栽培できるようになることを期待したい。

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