第8回
「自分名刺」で自分アピール
2012.01.10 [松本 すみ子]
地域活動に名刺は必需品
私は、定年準備セミナーや地域デビュー講座などでお話する時、よく「自分アピール名刺」を作りましょうと提案します。実際、参加者交流のために名刺のフォームを提供したり、パソコンを使った名刺の作り方講座を実施することもあります。
私の持論は「定年後こそ、名刺が必需品」。理由のひとつは、何よりも自分発見です。組織の中にいると、組織が与えてくれた役割や肩書で満足してしまいます。でも、それは自分自身で決めたことではありません。まず、じっくり自分自身と向き合うことから始めないと、名刺すら作れないのです。
名刺の中央には大きく名前を書きましょう。それから、連絡先も必要。そして、やはり何かの肩書が欲しいですね。肩書というよりも、自分は何者で、何を考えていて、どんなことをしたがっているか、どんな活動をしているか。リタイア後の肩書というのはそういうものです。そこに思いを込めるのです。それを決めるために、自分自身と向き合い、新たな自分を発見する時間は貴重です。
ふたつ目は、名刺は自己アピールそのものだということです。じっくり考え、自分の肩書が決まったら、それをはっきりと記載し、事あるごとに、人に会うごとに渡してアピールします。その肩書のようなことはできてない、まだ単なる希望に過ぎないとしても、それを見た人が関心を持ってくれて、次のステップに踏み出すきっかけになることがあります。堂々と、私はこうしたい、こうして生きていきたいとアピールしてください。
最後は、仲間づくりです。もしも、何かの会合に参加しても、特に連絡先を聞きだすことをしなければ、その場限りの出会いで終わってしまいます。後で、「そういえば、あの時会ったあの人がこんなことをしたいと言っていたな」などと連絡したいと思っても、手段がありません。名刺交換さえしておけば、何かの折に、お互いに連絡することができます。糸はつながっているのです。
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