松本すみ子の「@シニア」

バックナンバー

第27回
シニア割、賢く使って美味しい生活 ~旅・ホテルからネイルサロンまで広がるサービス~

トラベル関係は2割、3割当たり前

今や日本の消費をけん引するのはシニア世代。しかし、なにかと不安も多く、なかなか財布の紐は緩みません。そこで、なんとかお金を使ってもらおうと、あの手この手で繰り出すのが「シニア割引」です。
早くからシニア割引を熱心に打ち出しているのはトラベル業界。JR各社が手掛けている「ジパング倶楽部」(※1)はご存知でしょう。すでに加入されている方も多いのでは? 入会すると、201km以上の電車利用で、運賃および指定席料金などが最大で30%も割引になります。入会資格は、個人会員では男性満65歳以上、女性満60歳以上。夫婦会員の場合はどちらかが満65歳以上であれば、配偶者の年齢に関係なく入会できます。
年会費は個人会員が3,670円、夫婦会員が6,120円。「えっ、会費がいるの」とか、「飛行機やバスの利用が多いからそんなにJRには乗らないしね」という人もいますが、その考えはソンです! 私の場合、仙台の実家に帰るのに、新幹線指定席往復で通常は21,180円かかりますが、これが3割引きになると15,000円弱。なんと7,000円近くも安くなるので、1回の往復で会費分の元が取れてしまうのです。その分でグリーン車に乗ることも可能。山梨や群馬県の温泉に1泊なんてことはよくあるでしょうから、とてもお得です。
ただし、ちょっと不満も。男性と女性で加入できる年齢に差があるのはなぜでしょうか。男女同一にすべきでしょう。また、夫婦会員の場合も年齢のハードルを下げるべきと思います。今のままでは、夫婦の場合、女性は60歳を超えても、ご主人が65歳にならないと加入できません。その間は個人会員になっていてほしいということなんでしょうか。今後の改善を望むところです。

マリオットホテルのシニア割引

有名ホテルのサービスもあります。世界2,000ヶ所以上にあるマリオットホテルでは、62歳以上のお客様には、宿泊料金を15%以上割り引くシニア料金を用意してあります。これは週末・平日を問わず、365日可能。
日本にも沖縄や名古屋などにありますが、なんといっても、マリオットホテルはアジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界各地で利用できることがメリット。日本語の専用予約サイト(※2)もあるので、試してみてはいかがでしょうか。
また、京都など国内の各地旅館には、独自にシニア割引を設けているところがあるので、旅のプランの際には調べてみてもいいかもしれません。
旅といえば、飛行機にもシニア割引があります。例えば、JALには「当日シルバー割引」、全国一律片道12,000円~16,000円で搭乗が可能です。
ただし、利用できるのは65歳以上、当日、空港で空きがある場合に限られるので、前もってしっかり旅の準備をすることの多いシニアにはちょっと使いにくい感じがします。むしろ、55日前まで予約で最大76%、45日前までの74%、28日前までの71%割引などといった先得、旅割サービスの方が使い勝手がいいようです。シニア割よりも安くなることがあります。航空各社の運賃システムは複雑なので、よく調べて利用しましょう。

コメント