第6回
ダイエットとミネラルの関係
2011.06.28 [大西 ひとみ]
ミネラルは、5大栄養素の1つです。
ミネラルとは、食品を燃やした後に残る灰に含まれている成分のこと。
1日の必要量が100mg以上のミネラルは「主要ミネラル」と呼ばれ、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、塩素、イオウなどがあります。
100mg以下のミネラルは「微量元素」と呼ばれており、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンなどです。
自然界には103種類のミネラルが存在しますが、そのうち、人間に必要なのは16種類。
5大栄養素の1つだけあって、ミネラルが不足すれば体内の機能が維持できなくなります。
ミネラルは、主に骨や歯、赤血球のヘモグロビン、また甲状腺ホルモンをつくる原料になったり、血液など体液のphや浸透圧を調節したりします。そして、神経や筋肉の機能や、酸素と結合して体の機能を維持するなど、重要な役割を果たしています。
その中でも、ダイエットに効果のあるミネラルは、リン、亜鉛、ヨウ素、クロムなどが挙げられます。それぞれ、どんな働きがあり、どんな食品に多く含まれているのでしょう。
<リン>
筋肉、エネルギー(ATP、アデノシリン三リン酸)が作られる時に深くかかわっています。小魚や牛乳・乳製品に多く含まれています。
<亜鉛>
タンパク質の合成にかかわる酵素など、体内における200種類以上の酵素の成分になり、新陳代謝を促します。カキ(貝)、牛肉、穀物、大豆に多く含まれています。
<ヨウ素>
全身の基礎代謝を高めてエネルギー生産を増やす働きがあります。魚介、海藻に多く含まれています。
<クロム>
血糖を下げるホルモンインスリンと深く関係していて、インスリンを活性化し、血糖のコントロールにかかわっています。脂肪の代謝にもかかわっているので、血液中の中性脂肪やコレステロールを正常に保つ働きがあります。魚介、肉類などに多く含まれています。
ちなみに、クロムは、通常の食事で不足や摂り過ぎの心配はありません。
しかし、リンは、摂り過ぎるとカルシウムとのバランスが崩れ骨量や骨密度が減少し、肝機能が低下してしまいます。
亜鉛は、偏食や加工食品の多い生活をしていると不足しがちになります。
ヨウ素は不足すると甲状腺機能が低下し、だるさや体力の低下、皮膚の異常などを引き起こします。逆に、摂り過ぎると甲状腺などに異常が表れます。耐容上限量が決められている栄養素なので、摂取量に注意が必要です。
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