あけましておめでとうございます。
新しい年を迎え、今年こそダイエットを!と思っている方もいらっしゃることと思います。
第16回では「ダイエットに必要な脂肪とは?」、第17回では「ダイエットのための油選び」と、脂肪の話が続いていますが、やはりダイエットに取り組む時、食べ物で一番気になるのが脂肪分ですよね。

脂肪は、最もカロリーの高い栄養素なので、過剰摂取は厳禁ですが、その一方、炭水化物やタンパク質に比べて最も腹持ちの良い栄養素でもあるので、空腹を防ぐという観点から見ても、適度な脂肪摂取はダイエットに有益だと考えられます。
脂肪が炭水化物やタンパク質に比べて腹持ちが良い理由は、消化の始まりが遅く、吸収の過程が他の2つの栄養素に比べ複雑なため、吸収に時間がかかるからです。
タンパク質と炭水化物は、それぞれ体内に吸収される形に分解され、門脈(消化管を流れた血液が集まって肝臓へと注ぎ込む部分の血管)から肝臓に運ばれます。ところが脂肪は、体内でタンパク質と結合し、水溶性になって門脈から肝臓に運ばれるものと、脂溶性のまま門脈を通らずリンパ管を通って血中に入り、全身に運ばれるものとがあります。そして、使われないかった分は皮下脂肪となり、最終的に肝臓で作り替えられて蓄えられるという変わったプロセスを経ます。

リンパ管は、集まって胸管となり、最終的に静脈と合流します。胸管は、リンパ液を血管に送る役目を担うリンパ管の主幹で、腹部からはじまって下半身および左上半身のリン液を集め、上胸部で左鎖骨静脈につながります。
脂肪がリンパ管を通って血中に入ることから、胸管のリンパ管が詰まると脂肪の吸収が悪くなり、脂肪がうまく体内で活用されなくなってしまうので、胸管リンパ管をマッサージすることは、美容、健康、ダイエットにも効果的なのです。
リンパマッサージサロンなどでマッサージしてもらうのも効果的だと思いますが、ご自分で胸管のリンパ管をマッサージすることは簡単です。左鎖骨下を2本の指を使って鎖骨に沿って軽く押しながら、外から内、内から外へと流すように何度か動かすだけです。
とても簡単ですので、テレビを見ながらや、オフィスでの息抜きに、また電車の中などでも、気づいた時にやってみてください。