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第12回
〈脳卒中〉(1/2) 寝たきり原因トップの疾患 治療法や薬は加速度的に進化中

ロレツが回らない、手足がしびれる 発作が起きたら大至急救急車を

つぎのような広告を、目にした覚えはないだろうか。

心配げに電話する女性と救急車のコールセンターのやりとり…
女性 「なんでもないかもしれないんですけど…」
コールセンター 「どうしましたか?」
女性 「おじいちゃんが、突然右側の手足がしびれるって…」
コールセンター 「他に症状はありますか?」
女性 「言葉もなんだか変なんです。ロレツがまわんない、っていうか…」
コールセンター 「どのくらい前からですか?」
女性 「10分くらい。」
コールセンター 「わかりました。いそいで救急車が向かいます。住所とあなたの…」
NA 「片方の手足の麻痺やしびれ、顔の麻痺、ロレツが回らない、言葉が出ない。
それは脳卒中かもしれません。
ためらわずに一刻も早く救急車を呼んでください。
命の鍵をにぎっているのは、そばにいるあなたです。
ACジャパンは、日本脳卒中協会の活動を支援しています。」

上記は、今年ACジャパンが制作した脳卒中への迅速な対応を促すCMだ。

脳卒中は脳血管の疾病の総称。怒りが頂点に達したときなどに「脳の血管が切れそう」と表現するが、本当に切れてしまうのが出血性脳卒中。これに対し、なんらかの原因で脳の血管が詰ってしまう疾病を虚血性脳卒中という。脳卒中はこの2種類に大別され、出血性脳卒中には、くも膜下出血、脳出血。虚血性脳卒中には、脳梗塞、一過性脳虚血発作などがあるが、その原因として、頸部頚動脈狭窄が注目されている。

症状はCMにあるように、急に倒れて意識がなくなったり、半身の麻痺が起きたり、ロレツが回らなくなったりする。「前ぶれ」として、一時的な半身の麻痺や手足の痺れ、ものが二重に見える、話したいのに言葉が出ないといった軽い発作が起きていることもある。前ぶれの段階で早目に専門病院で受診することが大切だ。

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