第24回
浜松にて世界の楽器をみてきました Vol.2
2016.11.13 [寒川晶子]
アジアコーナーと同じ階にて、日本の民族楽器もたくさん並んでいます。
神道、仏教の儀式に切り離せない楽器がたくさん、また、見覚えのある尺八や琴までもが何種類ものバラエティがあることがわかるほどに並んでいます。
神道の楽器と仏教の楽器
下座の楽器 舞台下手の御簾内で演奏されるもの
古くから一般的に親しまれてきた日本の音楽は、太鼓などを細かく叩くことで水の流れを表したり、人の歩く気配を表したり、楽器によって様々に模倣した音でした。それらの音は、現在歌舞伎や祭り囃子、落語の出囃子などの古典芸能の中で聴くことができ、現在まで長く継承されています。楽器は見慣れないものも多く、思わず触ってみたくもなります。
また、江戸時代に一般庶民の中で流行した口琴やビードロ、水琴窟、、、
これらの楽器も自然の音に対してアプローチするもので、日本には素朴な音を楽しんできた歴史があり、空気や虫の声などを感じられる音を作り、自然の環境と奏でる音を融合させて音を鑑賞します。また、写真にある水琴窟は自然の融合を試みたものですが、一歩技術が進み「装置」として完成し、多くの人に親しまれました。
他にも風を利用し、まるで風との会話を可能にしたかのような風鈴は、大変ささやかなものでありながら現代になってもなお愛されています。
「瞬間」や「気配」を感じるための工夫が人の豊かな感性をはぐくんできたんだなぁと思いました。
どこのコーナーも充実している博物館、次は鍵盤楽器のコーナーをご紹介してみましょう。
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