写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

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第10回
夏の青空や雲を美しく撮影しよう!

暑い夏の季節がやってきました。梅雨時期の空は、どんよりとしていてコントラストのない平面的な雲ばかりでしたが、これからは青空や存在感のある美しい雲に出会える日が増えてきます。今回のレッスンでは、そんな夏らしい青空や雲を写真で美しく表現するために知っておくとよいポイントについて触れます。

■快晴の青空も場所によって青さが違います!

雲1つない快晴の青空。そんな時は空のどの部分を撮影しても空が青く写ってくれるはず・・・と期待しがちです。ところが、実際に撮影してみると、同じ青い空でも撮影した方向によってずいぶん青さが違う写真になったという経験はないでしょうか?
空がどれくらいの明るさ・色で写るかは、カメラの設定ももちろん関係があります。その他、山や街並みなど、空以外に写し込んだ部分の明るさに左右されることもあります。しかし、それ以前に、撮影する空と太陽との位置関係が非常に重要なのです。
まず、快晴の日に青空を隅々まで見渡してみてください。同じ青空でも青が一番濃いのはどの部分の空でしょう?
おそらく太陽とは反対側の空が一番青く見えていることが多いはずです。太陽を背にして見る(=順光)この方向の青空が非常に色濃く写りやすいのです。
【写真1】のような青空の写真の多くは、この順光の状態で撮られています。空以外の山や緑にも光が正面からあたるので、写真全体が明るく鮮やかで、まさに夏らしい雰囲気になりますよね。


【写真1】

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