荒野のエッセイスト(映画編)

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第5回
菜の花と強姦

はい、ここからは知っても得にならない雑学コーナー。
菜の花は英語でRAPE。
そう、強姦を意味するレイプと同じ発音で同じスペル。
外国人に「僕は菜の花が大好き」と説明するのには勇気がいる。

菜の花ではない方のレイプをテーマにした映画は多いが、たいていはB級C級の単なるエロ映画で、全体としてはつまらないものが多い。
それでも中には名作や話題作もある。

ではここで、僕の選んだレイプ映画ベスト3をご紹介しましょう!

第一位「アレックス」(2002年、フランス映画)

あっけに取られるほど美しい顔と完璧なボディを持ったモニカ・ベルッチが、顔の形が分からなくなるほどボコボコにされ、蹂躙される。その衝撃はすさまじい。
時間が逆行するトリッキーな構成。
幸せでおだやかだった過去の日々を描くことにより、事件の残虐性がさらに強調される。
身の毛もよだつ快作だ。

第二位「リップスティック」(1976年 アメリカ映画)

レイプ犯に扮したのが「狼たちの午後」でホモセクシャルの男を演じたクリス・サランドン。やさ男なだけにレイプシーンが妙に生々しい。
被害者に扮したのはマーゴとマリエルのヘミングウェイ姉妹。
2人とも何と文豪ヘミングウェイの孫娘。マーゴのエレガントなたたずまいに心を奪われたが、どちらかと言えばオヘチャだったマリエルの方が女優としては大成した。
女たちの復讐譚が小気味良い!

第三位「メイクアップ」(1977年 アメリカ映画)

こちらは2人の女が一人の男をいたぶる映画。
とびきりの性悪女の一人を演じるのが「愛すれど心さびしく」でガラス細工のように繊細で、初々しいヒロインを演じたソンドラ・ロック。どぎつい口紅をぬりたくったケバい女を体当たりで演じる。このギャップに思わずのけぞった。
なお、この映画はビデオ化された気配がないので、どこかの劇場で公開された時は迷わずチェックを!

「さよならミス・ワイコフ」(アン・ヘイウッド主演)、「チェーンヒート」(リンダ・ブレア主演!)も捨てがたい……。

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