荒野のエッセイスト(映画編)

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第7回
タイの都で首長族に逢う

カメラを向けると、どうぞ隣にお座り下さいと、
自分の家に招き入れる。
そこには少数民族のとてつもない優しさが宿り、
諦観が漂っている。

「チップの必要はありません。
入場料を払っていますから」
とガイドは言う。
僕はやるせない気持ちを振り払い
この異空間を楽しむことに専念する。

首とは伸びるものなのか……。
正直なガイドは答える。
「お医者さんが調べたところ、
首の骨は長くなってはいませんが、
肩の肉や骨は下がっていたそうです」
そういうことか……。

お金を払って、作られた村に入り、
好奇の目を輝かせ、記念撮影をする。
この行為が彼らの心を傷つけていないことを望むばかりだ。

僕の好きないかにもタイらしいタイ映画Best3

「ナンナーク」(1999年) ☆☆☆

タイ人ならだれでも知っている純愛の物語。
ホラー・テイストあり、お坊さんの活躍ありと、
タイ映画ならではのナンプラーな味わいを楽しめる。

チョコレート・ファイター」(2008年) ☆☆☆☆

タイと言えば生身の体でとことん勝負する
「マッハ!!!!!!」のようなアクション映画が有名だが、
僕はこっちの方が好き。
ヤクザと戦うやせっぽちの少女の
体を張ったけなげなアクションシーンに萌えまくる。

「アタック・ナンバーハーフ」(2000年) ☆☆☆

もう一つ、タイといえばオカマですね。
地区予選にも出られなかった
オカマのバレーボール選手がチームを結成。
実話を基にした異色のスポ根コメディー。
タイトルもス・テ・キ・ッ♥

(は1~5、3つが平均)

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