第23回
シャングリラ・レポート
2012.07.17 [島 敏光]
ジェームス・ヒルトンの「失われた地平線」を題材にした映画は、
僕の知る限りでは、日本でも2作品が公開されている。
一本はフランク・キャプラ監督の1937年度の作品で、
もう一本は1973年にテアトル東京で公開されている。
残念ながら前者は僕の生まれる前の作品で、
未だに見る機会はないのだが
後者はリアルタイムで見ることができた。
監督は「1000日のアン」のチャールス・ジャロット。
出演者はピーター・フィンチ、リブ・ウルマン
(この2人はプログラムの表紙を飾っている)
サリー・ケラーマン、ジョージ・ケネディ、マイケル・ヨーク
オリヴィア・ハッセー、ホビー・ヴァン、ジェームス繁田、
シャルル・ボワイエ……。
当時としてはかなりのオールスター・キャストだが
今見ると派手なんだか地味なんだかよく分からない。
ストーリーは後半、シャングリラで救出された大使が
実はチベットの高僧に誘拐されていた……
というムードも説得力もない展開となり、
驚くほど評価の低い作品となったが
僕は妙に気に入っているのだ……。
ミュージカル仕立ての作品で
作曲は「雨にぬれても」のバート・バカラックが担当。
これまでのミュージカルとは一線を画すポップなナンバーが並んでる。
地元の娘に扮したオリヴィア・ハッセーが
歌い踊るシーンは(無理があるけど)何ともキュートだ。
この映画は未だにビデオ・DVD化されていないため、
日本で見ることはむつかしいだろう。
僕にとってはチャンスがあったら何とかもう一度、
見てみたい作品なのである。
僕の見た、一般の評価は低いが
妙に気に入っている映画ベスト3を発表します。
①おかしなおかしなおかしな世界
②失われた地平線
③エクソシスト2
参考にはならないと思うけど……。
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